数学的思考のストレッチ

半休や時間休を取れたとき時々おじゃまする
僕のキャンパスのひとつです。
平日は午後10時まで開館しているので
勤め帰りにも重宝します。


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46年ぶりに高校数学に取り組んでいます。
自分でもびっくりするくらい数学的思考法が後退しています。
あ、この感覚、なんかに似てるな。
そうでした。
太極拳教室に週一回通うようになって5年目。
約1時間、みんなでストレッチに取り組みます。
ヨガのポーズがあったり、気功の動作があったり、
ラジオ体操に似ていたり。
見た目はやさしそうなのに、ああ、うまくできない……。
あの感じでした。


新体系・高校数学の教科書 上 (ブルーバックス)

新体系・高校数学の教科書 上 (ブルーバックス)


芳沢先生のテキストを読み、練習問題に取り組み、
制限時間を決めて、それでも解けなかったら解答を読み、
もう一度やり直す。
少しずつ、ホントに少しずつですが、
数式や論理的な言葉づかいがそれほどイヤではなくなってきました。
気長に取り組んで、数学的思考法を取り戻そうと思います。
脳みそを使うと、お腹がへるんだよな〜

何とかしてサーカスにさらわれたい

クリッピングから
朝日新聞2019年7月11日朝刊
寂聴 残された日々 49 ふるさとの夕暮れ
「子取りが来るで」 呼ぶ母の声


  子取りにさらわれると、
  サーカスに売られて、帰れないと聞かされていた。
  一年に一度、広っぱに来て
  象色のテントを張るサーカスが好きになった私は、
  何とかしてサーカスにさらわれたいと、
  毎日、テント小屋にもぐりこんだものだった。


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少女時代の寂聴さんがふっと目に浮かぶような一節でした。
子どもというのは大人が思いも寄らないことを
考えるもんなんだよな。
大人になるとたいがいの人は
そんな妄想をすっかり忘れてしまうんだけれど。
もったいないね。

渡辺明棋士はなぜどん底に落ちたのか

クリッピングから
朝日新聞2019年7月11日朝刊
ひと 不調のどん底から三冠に返り咲いた将棋棋士
渡辺 明(わたなべ あきら)さん(35)


   2年前、不調のどん底にいた。
   年度成績でプロ入り以来初めて負け越した。
   竜王を失い、名人挑戦権を争うA級順位戦からも陥落した。
   人工知能(AI)の進化によって流行する戦術が変化したのに対応できず、
   「古い指し方から簡単に乗り換えられなかった」。
   (略)


   「相手より若ければダメでもまた次がある。
   でも年下が相手だと年々こっちが厳しくなる。
   このチャンスを生かせるか、大きな勝負だと思っていた」
   (略)


   「あと5年で40代に入る。
   勝てなくなる時期は必ず来る。
   どれくらい踏ん張れるかです」
                   (文・写真 村上耕司)


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渡辺がどん底に落ちたきっかけのひとつが
この記事には書かれていない。
2016年の将棋ソフト不正使用疑惑騒動で
三浦棋士に嫌疑をかけたのが渡辺だった。


18年、二人は奇しくもA級残留を賭けて直接対決。
三浦が勝ち、渡辺は8期所属したA級から降格した。
渡辺の不調がこの騒動と無関係だったとは思えない。
そのどん底から這い上がり三冠目を獲得した渡辺を祝福したい。


wikipedia: 将棋ソフト不正使用疑惑騒動

首相のやることか(中村喜四郎)

クリッピングから
朝日新聞2019年7月11日朝刊
立憲民主党会派・中村喜四郎元建設相
「昔の自民党、権力に抑制的で品格あった」


   首相が(遊説で)野党政党の名前間違いを
   わざわざ何ヶ所でもやっている。
   子供じみたことで首相のやることか。


   私は40年の長い(政治活動)期間、
   20年は自民党にいた。
   国の借金が増え、社会保障の予算が伸びている時に、
   首相は「10年間は消費税を上げなくていい」と簡単に言う。


   昔の自民党は権力に対して非常に抑制的で、
   言っていいことと悪いことをよく考えて言っていた。
   品格もあったし、責任も持っていた。
   しかし、今の自民党には残念ながらそういうものはどんどんなくなり、
   物言えば唇寒しという状況だ。
               (10日、京都市内での支援団体との会合で)


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中村喜四郎衆院議員の意見に僕も賛成だ。
よくぞ言ってくれたと思う。
参院選でもよほどのことがない限り大敗はないと
安倍首相は安心しきっているのだろう。
権力者にこそ求められる品格が欠落している。
朝日新聞は中村議員の発言をよく拾った。

国境を越えた大きな家族になれた(岩城千珠)

クリッピングから
朝日新聞2019年7月9日朝刊
読者投稿欄「ひととき」 元夫がつないだバトン 
横浜市 岩城千珠(ちず) 会社経営 52歳


   異国で暮らすダウン症の息子が、二十歳になった。
   国際結婚の末、10年ほど前に円満離婚。
   息子へのサポートの必要性などから、
   親権は現地生まれの元夫に渡った。
   「仕事もお金もない外国人」となった私は一人日本に戻った。


   泣き暮らす日々だったが、
   「大切に育てる」「いつでも会いに来て」
   という元夫の言葉が救いだった。
   彼は約束通り、愛情たっぷりに育ててくれた。


   どこに行くにも息子と一緒。
   大道芸人で様々な国を旅して回り、
   息子に芸も教えていた。
   いまも息子は芸を披露するのが大好きだ。


   しばらくして元夫が病に倒れた。
   「死」を突きつけられた告知の日、
   元夫と2人、電話で声を上げて泣いた。
   だが、精神的に不安定になるような闘病の中、
   息子に素晴らしい里親を見つけてくれた。
   そして2年前に亡くなった。


   今年、息子が里親やその子どもと来日した。
   10日間を一緒に過ごし、息子がいかに愛されているか実感した。
   私たちは、国境を越えた大きな家族になれたような気がする。
   私はこれからも、毎年会いに行く。
   元夫がつないでくれた愛情のバトンが、この先も途切れないように。


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記事を読んで、こんな人生が本当にあるんだな、と思った。
元夫が生前見つけた里親、ダウン症の息子さん、岩城さんが
日本で10日間一緒に過ごし、これからも付き合いが続くことは
なんだか奇跡のように思える。


この投書を採用してくれた担当者に感謝。
新聞にはまだまだ底力があります。

おづまりこ『おひとりさまのあったか1カ月食費2万円生活』(KADOKAWA、2016)

本屋で見かけ、パラパラと立ち読み。
お、これはシニア生活にも役立ちそうだと思い、図書館サイトで検索。
なんとなんと多数の予約が入っていて、しばらく待機と相成りました。
知る人ぞ知る本なんだねぇ。
おづまりこ『おひとりさまのあったか1カ月食費2万円生活』
KADOKAWA、2016)を読む。



著者のおづは東京在住アラサー。
2013年頃、貯金も少しできたので、
まんがの売り込みをやってみようと会社を辞め、上京。
たまにバイトして創作する生活が1年間続き、
収入が月に0の時もある。
貯金がどんどん減ってゆく。
節約を意識した生活をしようと
まったりした自炊生活が始まった……


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おづの本はコミックエッセイと呼ばれるジャンルに属し、
KADOKAWAが力を入れ、新コミックエッセイプチ大賞を創設。
そこから数々の作家が誕生し、それぞれ読者を獲得していることを初めて知った。
確かに読みやすく、楽しくて、実用的。
例えば、「買い出しでよく買うもの」としてこうある。


   No.1 とりのむねにく 
      安い ヘルシー 栄養がある。(100g 約69円)
   No.2 豚のこま切れにく
      切れてて使いやすい(100g 約128円)
   No.3 豚のミンチ(300g)
      応用がきく!(100g 約120円)
                       (p.13)


僕は鶏肉が苦手なのでめったに自分では買わないが、
確かに豚こまはお買い得で使い勝手がよいな。
さらに頁をめくっていくと、こんなレシピがありました。


   「豚こまと玉ねぎのしょうが焼き」
   (かかる時間15分、1食約80円)
                   

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                                     (pp.62-63)


イラスト入りで楽しく、分かりやすい。
著者が実際に試してよかったことを
読者に勧めているのが信頼できる。
即実践できますぜ。



おづはその後も作品を次々発表しているので
僕も図書館で予約中。
手元に来るまではもう少しかかりそうです。
買えばいいんだけど、買えなくてごめんね。

   

定時に帰ったら、おいしいパン屋がまだ開いてた

クリッピングから
「モーニング」2019年7月18日号
秋月りすOL進化論
ないしょ話、その1345から「それぞれの幸せ」


    定時に帰ったら


   男1「お」


    近所のおいしいパン屋が
    まだ開(あ)いてて


    夕食はオムレツとサラダ


   男1「しあわせ〜」


    そして黄金のバタートースト


   男2「ふ いいなぁ
     そんなささやかなことで幸せになれて」


   男1「ゲームの中で毎日ゾンビを倒しまくってる
     君から見ればそうかもしれないね」


   男2「ひとの趣味はほっとけ」


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秋月さんの「OL進化論」は
日々の生活の一コマをよく観察して作品にしているな。
生活保守主義と揶揄されようと
小さな幸せをないがしろにして、なんの人生ぞ。