アメリカ/米国

エマニュエル・トッド/石崎晴己訳『帝国以後ーーアメリカ・システムの崩壊』(藤原書店、2003)

エマニュエル・トッド/石崎晴己訳 『帝国以後ーーアメリカ・システムの崩壊』(藤原書店、2003)を読む。 2002年の原著、いま読んでも得るものが多かった。 帝国以後 〔アメリカ・システムの崩壊〕作者:エマニュエル トッド藤原書店Amazon 目次は以下の通り…

4ドルの攻防を楽しむ

一年に一回、定例行事がある。 The New York Timesカスタマーケアセンターに電話することだ。 現在、デジタル版のNew York Timesは4週間で15ドルだ。 僕は何年も4ドルで読んでいる。 それには英語での交渉が必要になる 4週間で4ドルになるのは新規購読者に対…

トマス・ピンチョン/佐藤良明+栩木玲子訳『ブリーディング・エッジ』(新潮社、2021)

訳者代表の佐藤良明が解説で本書をこう紹介している。 近現代の<アメリカ>を、 あるいはアメリカを巻き込んで進む世界の<システム>を、 そのスタート地点から現代まで、 百科全書的な知識を駆使し、 小説という自由な形式によって語りのめすことを この…

「英語術」がABCニュースを取り上げる一週間

「NHK NEWSLINE」を素材に 最新の時事英語表現を学ぶ5分間の語学番組「ニュースで英語術」。 8月16日週はアメリカABCのニュース特集。 ホームページから引用する。 今週は、アメリカのABCニュースを取り上げます。 臨場感を出すため、ときに一般的な文法規則…

杉田弘毅『アメリカの制裁外交』(岩波新書、2020)

「金融制裁」という補助線を引くと、 バラバラに理解していた点が一気につながった。 杉田弘毅(ひろき)『アメリカの制裁外交』 (岩波新書、2020)を読む。 アメリカの制裁外交 (岩波新書)作者:弘毅, 杉田発売日: 2020/02/22メディア: 新書 「はじめに」か…

バラク・オバマ『約束の地 大統領回顧録 Ⅰ(上・下)』(集英社、2021 )

上下二巻で1,000頁を超える大作になった。 しかも、これはまだ第一部で、続編の執筆が進んでいる。 バラク・オバマ/山田文・三宅康雄他訳 『約束の地 大統領回顧録 I(上・下)』(集英社、2021)。 約束の地 大統領回顧録1 上 (集英社学芸単行本)作者:バ…

池上彰評:バラク・オバマ『約束の地 大統領回顧録 I』(上・下)(集英社、2021)

クリッピングから 集英社PR誌『青春と読書』2021年3月号 インタビュー/池上彰 混乱した世界を修復するための教科書 バラク・オバマ『約束の地 大統領回顧録 I』(上・下) (3月号から購読。年間12冊910円(税・送料込)) オバマ元大統領は、2016年5月27日…

ずっと変わり者でいよう、ポートランド

クリッピングから 朝日新聞2020年10月3日朝刊 折々の言葉(鷲田清一)1953 Keep Portland Weird ポートランドのキャッチフレーズ 「ずっと変わり者でいよう、ポートランド」。 米国オレゴン州のこの街では、多くの市民がこれをモットーとして Tシャツに印刷…

感謝の気持ちを長期戦にできるといい

クリッピングから 産経新聞2020年4月17日朝刊 I♥NY アイ・ラブ・ニューヨーク 午後7時 癒やしの瞬間 米国における新型コロナウイルス感染の中心地、 ニューヨーク市で外出制限が始まって約1カ月間。 この間、生身の人間と直接話したのは、 自宅マンションの…

副島隆彦『米中激突 恐慌—板挟みで絞め殺される日本』(祥伝社、2019)

副島さんの講談調文体は読み始めるとクセになる。 師匠の小室直樹さんの著作を彷彿とさせる。 副島隆彦『米中激突 恐慌—板挟みで絞め殺される日本』 (祥伝社、2019)を読む。 米中激突 恐慌-板挟みで絞め殺される日本 (Econo-Globalists 22)作者:副島隆彦出…

副島隆彦『決定版・属国 日本論—2つの帝国の狭間で』(PHP研究所、2019)

作家・評論家の副島隆彦さんが主著と自認する著作に決定版が出た。 書店で拾い読みしたところ、主著だけあって本文には手を入れていない様子。 では図書館で借りて、あらたに書き加えた箇所だけ読むことにしよう。 副島隆彦『決定版・属国 日本論—2つの帝国…

副島隆彦『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社、2016)

副島先生の本は読み慣れてくると面白くなる。 ちょっといかがわしそうで最初は警戒するのだが、 他の人が書かないことを書いている。 その予言が当たっているから傾聴に値するのだ。 副島隆彦『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社、2016)を読む…

グリーンランドを買収できないか(トランプ米大統領)

毎月最終金曜日は朝日朝刊が見逃せません。 月イチ連載「池上彰の新聞ななめ読み」が掲載される日です。 池上さんが一ヶ月間の新聞記事からどのニュースを取り上げるか、 朝日におもねることなく、主要全紙を比較して読者にどう提示するか。 記事を書いた記…

副島隆彦『国家分裂するアメリカ政治 七転八倒』(秀和システム、2019)

橋爪大三郎が副島隆彦との対談の最後にこう語っている。 (『小室直樹の世界—社会科学の復興をめざして』 (ミネルヴァ書房、2013)所載) それにしても、小室先生のちょっと危ない部分を、 副島さんはよく引き継いでいるのですね。 もともとの素質が共鳴し…

2人の偉大な作家に出会えて、わたしは幸運ね(テス・ギャラガー)

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月24日朝刊 文芸時評 作家 小野正嗣 「テキストの外」にある要因 3月末にアメリカのオレゴン州ポートランドで開催された AWPの年次大会に参加した。 AWP(引用者注:Association of Writers & Writing Programs)とは、…

読書事情から見えるその国の将来(池上彰)

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月23日朝刊 トランプ氏の著書 イランで人気 敵視のはずが…「自国優先の姿 興味」 トランプ米大統領と激しく対立するイランで、 トランプ氏が執筆した書籍が人気だ。 6千部印刷され、増刷された書籍もあり、 書店主は「…

伏兵か、泡沫か、米大統領選民主党候補

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月15日夕刊 米大統領選 37歳の新星 民主党・ブダジェッジ氏 人口10万人の市長 テレビ集会で急上昇 2020年の米大統領選に向け、 インディアナ州サウスベンドの ピート・ブダジェッジ市長(37)が14日、 立候補を正式表明…

トランプ大統領か…(地球防衛軍の父)

スクラップブックから 朝日新聞2018年11月13日夕刊 「地球防衛軍のヒトビト」しりあがり寿 父: オマエ、この前のテストどうだった? 息子:算数がちょっと上がった 父: おお それはよかった!! 母: (ささやき声で) だけど 国語は大幅に下がってんだよ …

そうだったのか! 中距離核全廃条約

朝日新聞 2018年10月22日朝刊、 一面トップの見出しはこうでした。 米、中距離核全廃 破棄へ 「ロシアが条約違反」主張 軍拡競争進む恐れ トランプ政権の元で また重大な政治決断がなされたことは分かります。 でも事の全容が記事からは見えてこない。 不満…

だめだ。クリントン大統領に聞け(小渕恵三)

スクラップブックから 朝日新聞2018年9月13日夕刊 「平成とは—取材メモから」(第29回) 20世紀のうちに(7) 「だめだ。大統領に聞け」 日米関係を取材していると、 時の首相が、「米国の意向」を説く役人に対して 「米国の誰だ」と切り返す話を時折聞く。 …

村上春樹『象の消滅—短篇選集1980-1991』(新潮社、2015)

表題作含む8篇は既読だった。 収録された全17篇のうち、残り9篇が未読だ。 仕事を終え、家に帰り、 二匹の猫(大王、楽浪)の世話を済ませて、本を開く。 村上春樹『象の消滅—村上春樹短篇選集 1980-1991』 (新潮社、2015)を読む。 編集者ゲイリー・L・フ…