ロシア/ソ連

ワシーリー・グロスマン/齋藤紘一訳『人生と運命 1』(みすず書房、2012)

ワシーリー・グロスマン/齋藤紘一訳『人生と運命 1』 (みすず書房、2012)を読む。 人生と運命 1【新装版】作者:ワシーリー・グロスマンみすず書房Amazon 腰巻の言葉から引用する。 「200年、出版不可。」 ソ連時代に抹殺され甦った、戦後ロシア文学の最高…

三好徹『小説ラストボロフ事件ーー赤い国から来たスパイ』(廣済堂文庫、1986)

三好徹『小説ラストボロフ事件ーー赤い国から来たスパイ』 (廣済堂文庫、1986)を読む。 佐藤優さん有料メルマガ「インテリジェンスの教室」 (Vol.262)2023年10月11日発行 <読書ノート>連読欄で紹介。 小説ラストボロフ事件―赤い国からきたスパイ (廣済…

一度、鈴木氏の話も聞いてみたら(伊藤智永)

クリッピングから 毎日新聞2023年10月7日朝刊 「土記」伊藤智永 だからロシアと外交を まだ首相官邸が戦前からの古い建物 (改装して現在は首相公邸)だった頃、 首相や官房長官が在室中、 番記者はドアの前の廊下で来客の出入りを見張っていた。 ある日、野…

三たびウクライナ停戦論(伊藤智永)

クリッピングから 毎日新聞2023年9月30日朝刊 「土記」伊藤智永 三たびウクライナ停戦論 分かりやすい軍事解説で引っ張りだこの 小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター講師が、 月刊誌「世界」10月号に 「ウクライナ戦争をめぐる『が』について」 という…

佐藤優『それからの帝国』(光文社、2023)

優さんのモスクワ国立大学以来の親友サーシャとの その後が気になっていた。 佐藤優『それからの帝国』(光文社、2023)を読む。 それからの帝国作者:佐藤 優光文社Amazon(カバー写真:奈良原一高<静止した時間>より/カバーデザイン:秦浩司) 「まえが…

奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌をー文学を探しにロシアに行く』(イートン・プレス、2021)

NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」で取り上げられたこともあり、 気になっていた。 奈倉有里(なぐら ゆり)『夕暮れに夜明けの歌を ー文学を探しにロシアに行く』(イートン・プレス、2021)を読む。 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く作者:…

佐藤優/副島隆彦『よみがえるロシア帝国』(ビジネス社、2022)

タイトルからは何やらおどろおどろしい感じも伝わるが、 シリーズ7作目、この二人の分析は聴いておきたい。 佐藤優/副島隆彦『欧米の謀略を打ち破り よみがえるロシア帝国』 (ビジネス社、2022)を読む。 欧米の謀略を打ち破り よみがえるロシア帝国作者:…

『五木寛之セレクション I 国際ミステリー集』(東京書籍、2022)

巻末51頁に及ぶ対談解説(佐藤優・五木寛之)が質量ともに圧巻。 『五木寛之セレクション I 国際ミステリー集』(東京書籍、2022)を読む。 五木寛之セレクション I 【国際ミステリー集】作者:五木 寛之東京書籍Amazon 「対談解説」から引用する。 五木 今回…

亀山陽司『地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理』(PHP新書、2022)

佐藤優さんが週刊ダイヤモンド連載「知を磨く読書」で紹介、 興味を持った。 亀山陽司『地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理』 (PHP新書、2022)を読む。 地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理 (PHP新書)作者:亀山 陽司PHP研究所Amazon 著者略歴を引…

佐藤優評:バーリン/桑野隆訳『ロシア・インテリゲンツィアの誕生 他五篇』(岩波文庫、2022)

クリッピングから 毎日新聞2022年7月2日朝刊 「今週の本棚」佐藤優評(作家、元外務省主任分析官) 『ロシア・インテリゲンツィヤの誕生 他五篇』 <バーリン著、桑野隆訳 (岩波文庫・1111円)> ロシア・インテリゲンツィヤの誕生 他五篇 (岩波文庫)作者:…

アーネスト・ゲルナーを再読したくなった

アーネスト・ゲルナーの本を再読したくなったが、 勉強部屋と称する部屋の本の山脈からなかなか発掘できない。 2015年同志社大学・佐藤優講座で読んだ教科書の一冊。 ようやく「灯台もと暗し」の場所から発見した。 『民族とナショナリズム』(加藤節他訳/…

<対談>戦争文学で反戦を伝えるには(逢坂冬馬/奈倉友里)

クリッピングから 岩波書店PR誌「図書」2022年6月号 <対談> 戦争文学で反戦を伝えるには 逢坂冬馬(あいさか とうま・作家)/奈倉友里(なぐら ゆり・翻訳家) それぞれ異なる領域で活躍する二人は実は姉弟。 初対談になった (2022年3月19日、Zoomにて)…

アレクサンドル・カザコフ/佐藤優監訳・原口房枝訳『ウラジーミル・プーチンの大戦略』(東京堂出版、2021)

本書はロシアで2020年に出版され、 日本語訳初版が2021年8月に発売された。 アレクサンドル・カザコフ/佐藤優監訳・原口房枝訳 『ウラジーミル・プーチンの大戦略』(東京堂出版、2021)を読む。 ウラジーミル・プーチンの大戦略作者:アレクサンドル・カザ…

本城雅人『崩壊の森』(文春文庫、2022)

『傍流の記者』『ノーバディノウズ』に続いて読む。 本城雅人『崩壊の森』(文春文庫、2022/単行本:文藝春秋、2019)。 崩壊の森 (文春文庫 ほ 18-5)作者:本城 雅人文藝春秋Amazon 佐藤優・解説から引用する。 『崩壊の森』は小説の言葉で チェシュコ氏(…

シベリアあるよ♥ 190円だよ♥

旧Sの湯(現在はデイケアセンターU)コインランドリーに 一週間分の洗濯物を入れ、同じ通りにあるパン屋Kに立ち寄る。 「駄菓子屋大王」の仕入れなのだ。 以前から気にはなっていたが、 まだ試したことのない菓子がある。 「シベリア」(190円)だ。 プーチ…

ツポレフ114を眺めて、記憶を呼び起こす(佐藤優)

クリッピングから 朝日新聞2020年5月1日朝刊 佐藤優さん、中村うさぎさんの同志社カフカ講座(第2期)が コロナウイルス感染拡大の影響で開講未定になっています。 佐藤さんの近況を朝日の記事で見つけました。 リレーおぴにおん 私のおこもり術(1) 人との…

AI技術と全体主義は目指すことが似ている(新井紀子)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月11日朝刊 新井紀子のメディア私評 「もしも」から考える ソ連がAIを駆使したなら 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏のインタビュー 「AIが支配する世界」(9月21日付本紙オピニオン面)を読んだ。 歴史に「もしも」は禁…

ボリス・エリツィン『ボリス・エリツィン 最後の証言』(NSコミュニケーションズ、2004)

エリツィン三冊目の著書。 原題英訳は、"Midnight Diaries" (真夜中の日記)だ。 ボリス・エリツィン『ボリス・エリツィン 最後の証言』 (NSコミュニケーションズ、2004/網屋慎哉・桃井健司訳)を読む。 ボリス・エリツィン最後の証言作者: ボリス・ニコ…

池上彰 X 佐藤優『ロシアを知る』(東京堂出版、2019)

この二人の対談は中味が濃くてどれも読み落とせない。 ロシアに焦点を絞ったこの一冊も収穫でした。 池上彰 X 佐藤優『ロシアを知る』(東京堂出版、2019)を読む。 ロシアを知る。作者: 池上彰,佐藤優出版社/メーカー: 東京堂出版発売日: 2019/06/11メディ…

小室直樹『ソビエト帝国の崩壊』(カッパ・ビジネス、1980)

小室直樹博士の一般読者向け第二作が出版されたのは1980年である。 ソ連が崩壊したのは11年後の1991年。 まるでソ連崩壊後に出版されたような内容の精確さに目を見張った。 小室直樹『ソビエト帝国の崩壊—瀕死のクマが世界であがく』 (カッパ・ビジネス、198…

北方領土「2島返還プラスα」を期待する

スクラップブックから 讀賣新聞2018年12月7日朝刊 語る 2島プラスαしかない 新党大地代表 鈴木宗男氏 産経新聞に続いて讀賣が4面政治欄で 鈴木宗男さんのインタビューを掲載。 安部内閣が、北方領土返還2島プラスαで 勝負を賭けてきたことが分かります。 「2…

そうだったのか! 中距離核全廃条約

朝日新聞 2018年10月22日朝刊、 一面トップの見出しはこうでした。 米、中距離核全廃 破棄へ 「ロシアが条約違反」主張 軍拡競争進む恐れ トランプ政権の元で また重大な政治決断がなされたことは分かります。 でも事の全容が記事からは見えてこない。 不満…

ロシア語学習、2年目に入りました

10月からロシア語の勉強が2年目に入った。 僕の語学勉強のベースキャンプはNHKラジオ講座だ。 2017年10月から18年3月までは 林田理惠講師「大人のためのロシア語」(入門編)、 安岡治子講師「ロシア文学からの贈り物」(応用編)。 18年4月から9月までは新…

プーチン発言背景を朝日・駒木記者が推理した

ロシア情勢については 元モスクワ特派員・駒木明義記者の記事が信頼が置ける。 スクラップブックから 朝日新聞2018年10月5日朝刊 社説余滴 プーチン提案を招いた演出 「年末までに平和条約を結ぼう」 ロシアのプーチン大統領はなぜ、突然こんなことを 言い出…