力/権力

佐藤優/山口二郎『異形の政権ー菅義偉の正体』(祥伝社新書、2021)

9月3日に菅総理が自民党次期総裁選(9月29日投開票)不出馬を表明。 本書は、前著『長期政権のあと』(祥伝社新書、2020)に続いて、 タイムリーな出版となった。 佐藤優/山口二郎『異形の政権ー菅義偉の正体』 (祥伝社新書、2021)を読む。 異形の政権 ――…

イアン・カーショー/福永美和子訳『ヒトラー 下 1936-1945 天罰』(白水社、2016)

下巻を読むのに1年半近くかかった。 上下二巻の翻訳には足掛け7年を要した仕事だ。 イアン・カーショー/福永美和子訳・石田勇治監修 『ヒトラー 下 1936-1945 天罰』(白水社、2016)を読む。 ヒトラー(下):1936-1945 天罰作者:イアン・カーショー白水社Ama…

手嶋龍一『鳴かずのカッコウ』(小学館、2021)

図書館の新着図書通知サービスを利用している。 本書購入のメールが届いて即予約を入れたが既に一年待ち! とても待ちきれない。 (同志社大学東京オフィスホームページより引用) 折から同志社カフカ講座(講師:佐藤優、中村うさぎ)が コロナ禍で休講して…

村山治『安倍・菅政権 vs. 検察庁ー暗闘のクロニクル』(文藝春秋、2020)

政権と検察の暗闘は2016年夏に始まっていた。 長年に及ぶ筆者の丁寧な取材、明快な筆の力で 闘いの構造が時系列として理解できた。 村山治『安倍・菅政権 vs. 検察庁ー暗闘のクロニクル』 (文藝春秋、2020)を読む。 安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニク…

橋本五郎評:読売新聞政治部『喧嘩の流儀ー菅義偉、知られざる履歴書』(新潮社、2020)

クリッピングから 新潮社PR誌「波」2021年1月号(通巻第613号) 寡黙な新総理を生んだ「人間的営み」の連鎖 橋本五郎(読売新聞特別編集委員) 読売新聞政治部『喧嘩の流儀ー菅義偉、知られざる履歴書』 (新潮社、2020) (表紙はミシェル・フーコー(筆蹟…

周庭さん、大欖(たいらん)女子懲教所移送

クリッピングから 毎日新聞2021年1月4日朝刊 服役中の周庭氏 別の刑務所移送 重大事件用 小さな記事でしたが気になりました。 再掲載しておきます。 香港紙「明報」によると、 無許可集会煽動罪などで禁錮10月の実刑判決を受けて服役中の 民主活動家、周庭(…

2度目の敗戦はご免こうむる(加藤陽子)

クリッピングから 毎日新聞2020年10月17日朝刊 「今週の本棚」編集後記 日本学術会議の新会員に任命されなかった6人の著作を集めたフェアが、 東京大本郷キャンパスの生協で実施され、ネットで話題になりました。 「学問の自由の侵害」への静かな抵抗でしょ…

仲正昌樹『悪と全体主義—ハンナ・アーレントから考える』(NHK出版新書、2018)

NHK Eテレ「100分de名著」は教養を深めるための森のような存在だ。 既に100本を超えた番組のアーカイブ周辺に関連書籍が多数出版され、 興味を持った著作とその周辺を、自分のペースで自在に散策できる。 ハンナ・アーレント『全体主義の起原』の回(未見)…

石井妙子『女帝 小池百合子』(文藝春秋、2020)

7月5日は東京都知事選投開票日。 小池百合子再選に番狂わせは起きないだろう。 盛り上がりに欠ける選挙なので投票率は50%そこそこと言ったところか。 石井妙子『女帝 小池百合子』(文藝春秋、2020)を読む。 緻密な取材に基づく、力のこもったノンフィクシ…

「癒着はダメだ」と自分をだましていなかったか(池上彰)

池上彰さんが悩んでいます。 いつになく筆が重そうです。 クリッピングから 朝日新聞2020年5月29日朝刊 池上彰の新聞ななめ読み 黒川氏との賭けマージャン 密着と癒着の線引きは この原稿を書くのは、なんとも気の重いことです。 東京高検の黒川弘務検事長と…

何でもできると思わせちゃいかんのだ(後藤田正晴)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月23日夕刊 時代の栞(TOKI NO SHIORI) 「情と理」 1998年刊 後藤田正晴 ◀◀政と官のあり方は 官邸主導が完成 官の意欲そぐ (略) 「政治が国の方向性を決めるが、全能ではなく、 ゆがみが出たら行政が防ぐ」。 2005年に9…

補助金どころか罰金だぞ…(タコ焼き嫌いの区長)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月1日夕刊 地球防衛家のヒトビト(しりあがり寿) 町内会のおじさん1 町内のお祭りのタコ焼きに補助金がでなくなった… 地球防衛家のおじさん え〜 いまさら!? 町内会のおじさん1 手続きに問題があったらしいんだけど… 地…

朱野帰子『真実への盗聴』(講談社、2012)

朱野帰子の作品が気に入って連読している。 頁を繰るうちにぐいぐい引き込まれていく作品だった。 『真実への盗聴』(講談社、2012)を読む。 真実への盗聴作者: 朱野帰子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/03メディア: 単行本(ソフトカバー) クリッ…

権勢を見せつける花

銀座の有名クラブのママの誕生日を祝う花が飾ってあった。 二日前に銀座の別の場所で、別のママの誕生日の花も見かけた。 自分にはまったく縁遠い世界だけれど、 こうして「これ見よがし」に競い合う場があるのだなぁ、と思った。 (葬式の花にも見えてしま…