歴史

半藤一利・池上彰『令和を生きる—平成の失敗を越えて』(幻冬舎新書、2019)

単行本対談としては初顔合わせではないか。 半藤一利・池上彰『令和を生きる—平成の失敗を越えて』 (幻冬舎新書、2019)を読む。 令和を生きる 平成の失敗を越えて (幻冬舎新書)作者: 半藤一利,池上彰出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2019/05/30メディア: …

大澤真幸『社会学史』(講談社新書、2019)

全638頁。力のこもった一冊だ。 書店で見つけたときにも独特の存在感があった。 大澤真幸『社会学史』(講談社新書、2019)を読む。 社会学史 (講談社現代新書)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/03/19メディア: 新書この商品を含むブログ…

佐藤優・片山杜秀『平成史』(小学館文庫、2019)

二人の相性がよほどいいのだろう。 読み進むほどに楽しくなってくる一冊だ。 佐藤優・片山杜秀『平成史』(小学館文庫、2019)を読む。 平成史 (小学館文庫)作者: 佐藤優,片山杜秀出版社/メーカー: 小学館発売日: 2019/05/02メディア: 文庫この商品を含むブ…

エリック・ホブズボーム『20世紀の歴史(上)』(ちくま学芸文庫、2018)(再読)

通勤用のトートバッグ(New York Timesにもらった)に忍ばせ、 お昼休みに少しずつ読み継ぎ、再読。 エリック・ホブズボーム/大井由紀訳 『20世紀の歴史—両極端の時代(上)』(ちくま学芸文庫、2018)を読む。 20世紀の歴史 上 (ちくま学芸文庫)作者: エ…

松岡正剛『情報の歴史を読む』(NTT出版、1997)

仕事にちょいと疲れると サイト「日本の古本屋」「アマゾンマーケットプレイス」で 自分が狙っている古書の出品、値動きを見て逍遙します。 出ました、出ました! めったに市場に出ず、 出ても10,000円は下らない本が半値で出ています。 即購入のクリック。 …

41年後の「私は風」(カルメン・マキ&OZ)

12月に入りました。 今週もMの湯・コインランドリーに出掛けます。 同居人は副会長らと月一度、 東京コピーライターズストリートの収録です。 本日の大王食堂夜食小弁当。 黒胡麻ごはん。焼紅鮭。ほうれん草とブロッコリーおかか和え。 ロースハム(粒辛子添…

一ヶ月半の長旅で届いた一冊

9月26日にAbeBooks.comで注文した本が 今朝、ようやく到着。 一ヶ月半の長旅でした。 アメリカ・インディアナ州ミシャワカ市の古書店が 送ってくれた一冊です。 ミシャワカは人口5万人ほどの街なんですね。 購入したのは、R.R.Palmer/Joel Colton/Lloyd Cram…

松岡正剛監修『増補・情報の歴史』(NTT出版、1996)

なんと面白い年表なのだろう。 松岡正剛監修/編集工学研究所構成 『増補・情報の歴史—象形文字から人工知能まで』 (NTT出版、1996)を眺めている。 「増補版に寄せて」に松岡が書いている。 この『情報の歴史』という風変わりな大年表が評判になった理由は…

松岡正剛『情報の歴史を読む』(NTT出版、1997)

土曜午後はコインランドリーで洗濯している間、 地元K図書館前ベンチで講義を受ける。 本日は松岡正剛さんが1993年9月27日から29日まで 千葉大学で行った特別講義。 大澤真幸千葉大学助教授(当時)に依頼され実現した。 松岡正剛『情報の歴史を読む—世界情…

エリック・ホブズボーム『20世紀の歴史』(ちくま学芸文庫、2018)

ニューヨークのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチで 講義を聴けた大学院生たちはなんと幸運だったのだろうと思う。 その講義の集大成が新訳で帰ってきた。 エリック・ホブズボーム『20世紀の歴史—両極端の時代』 上下二巻(ちくま学芸文庫、2018)…

同志社講座18春「宗教改革とは何か?」(佐藤優講師/全10回)

同志社講座2018年春学期が開講です。 今年度も佐藤優講師「宗教改革とは何か?」(全10回)に 申し込みました。 100名の定員はほぼ満席埋まったようです。 今期から京都の同志社キャンパスと映像をつなぎ、 神学部学生4名がTA(ティーチング・アシスタント)…

ヘーゲル/長谷川宏訳『歴史哲学講義(上)』(岩波文庫、1998)

古典を二つの翻訳で読むのは意外に面白い。 格調高い武市健人訳に対して、長谷川宏訳は親しみやすい。 ヘーゲル/長谷川宏訳『歴史哲学講義(上)』(岩波文庫、1998)を読む。 歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)作者: ヘーゲル,長谷川宏出版社/メーカー: 岩波書…

ヘーゲル/武市健人訳『改訳 歴史哲學(上)』(1954)

譯者の薦めに従い下巻をまず読み、 次に上巻の「第一部 東洋の世界」を読んでから 最後に仕上げとして「序論」に取り組んだ。 ヘーゲル/武市健人譯『改訳 歴史哲學(上巻)』を読む。 メディア: この商品を含むブログを見る 「譯者の序」から引いてみる。 …

小和田次郎『原寿雄自撰・デスク日記1963-68』(弓立社、2013)

訃報記事を読んだのがきっかけで 小和田(こわだ)次郎『デスク日記—マスコミと歴史』を読む。 復刻版『原寿雄自撰・デスク日記1963-68』(弓立社、2013)と オリジナル全5巻(みすず書房、1965-69)を図書館で借りてきた。 社会の中でのマスコミの役割、限…

なぜだろう、アラビアに惹かれる

スクラップブックから 朝日新聞2018年1月23日夕刊 「アラビアの道」展開始 アラビア半島出土の文化財約400点を集めた 「アラビアの道—サウジアラビア王国の至宝」展 (朝日新聞社など主催)が23日、 東京・上野の東京国立博物館表慶館で始まった。 交易やイ…

ヘーゲル/武市健人訳『改訳 歴史哲學(下)』(1953)

マルクスを読み進めるうちにヘーゲルを読みたくなって 図書館で数冊借りてきてザッと眺める。 そのうちの一冊になんとなくピンと来て読み始める。 これが「当たり」だった。 ヘーゲル/武市健人訳『改訳 歴史哲學(下)』 (岩波書店、1953)を読む(舊譯は…

善き人ほど沈黙してはいけない(D・E・リップシュタット)

スクラップブックから。 朝日新聞2017年11月28日朝刊 インタビュー「フェイクとどう闘うか」 歴史学者 デボラ・E・リップシュタットさん ホロコースト(ユダヤ人虐殺)否定者と 法廷で闘った回顧録を映画化した 「否定と肯定」の日本公開を機会に来日した、 …

モスクワの、嘆きの壁

きょうのスクラップブックから。 朝日新聞2017年11月1日朝刊 スターリンらの粛清 追悼碑「嘆きの壁」 モスクワで完成式典 ロシアの首都モスクワで10月30日、 ソ連時代の独裁者スターリンらによる 大規模な粛清の犠牲者を追悼する碑の完成式典が行われた。 ロ…

コピー十日会が殿堂に入った夜

1958年から62年までの4年間、 93人の会員を擁した「コピー十日会」が日本に存在した。 62年の東京コピーライターズクラブ(TCC)設立、 翌63年「コピー年鑑」創刊の二つを遺産として 十日会は歴史の彼方に消え去った。 そのコピー十日会を 日本におけるコピ…

担々麺風にまとめたトマト湯麺

社員食堂の、久しぶりのヒットメニューに思えた。 日替わり限定・トマト湯麺(560円)を食べる。 気になっていたメニューだったが、 前回食べ損なっていた。 ずいぶん昔、新宿「白龍」でトマトタンメンを知り、 麺類にトマトってずいぶん変わってるメニュー…

加藤陽子『戦争まで—歴史を決めた交渉と日本の失敗』(2016)

書店(ジュンク堂池袋店)、出版社(朝日出版社)、 大学教授(加藤陽子)、塾生(27名の中高生)が協力すれば こんな知的醍醐味のある本が生まれるんだとうれしくなった。 加藤陽子『戦争まで—歴史を決めた交渉と日本の失敗』 (2016、朝日出版社)を読む。…

北方領土、初の空路墓参

きょうのスクラップブックから。 讀賣新聞2017年6月18日朝刊。 「北方領土 きょう初の空路墓参」 北方領土の元島民らが 航空機を利用して行う初の墓参を18日に控え、 出発地となる北海道中標津(なかしべつ)町で17日、 今回赴く国後(くなしり)、択捉(え…

歴史学者・岡田英弘さん逝去

きょうのスクラップブックから。 讀賣新聞2017年5月31日。 歴史学者・岡田英弘さん訃報。 5月25日心不全で逝去。享年86。 (前略) モンゴルや中国の歴史に造詣が深く、 日本古代史も研究した。 世界史の始まりを、 13世紀に出現したモンゴル帝国が ユーラシ…

廣岡正久『ロシア正教の千年—聖と俗のはざまで』(1993)

無神論を標榜していたソ連で ロシア正教が生き延びたのはなぜか。 プーチン政権下で宗教はどんな位置づけか。 定期購読しているメルマガ 「佐藤優直伝・インテリジェンスの教室」では 購読者のすべての質問(特定の個人・組織・国家への誹謗中傷を除く)に …

クリストファー・クラーク『夢遊病者たち』(全2巻、2017)

大型連休前に予約していた本の 取り置き期限がきょうだった。 仕事を終えて日比谷図書文化館に寄る。 クリストファー・クラーク『夢遊病者たち —第一次世界大戦はいかにして始まったか』 (小原淳訳、みすず書房、2017、全2巻)。 猪木武徳大阪大学名誉教授…

高畠素之訳『資本論』(全5巻、改造社、1927-28)

高畠素之訳『資本論』をゆっくり読み進めている。 先日、自主プレミアム・フライディで 神保町を散策していて目に止まった。 家に帰ってサイト「日本の古本屋」で相場を調べた。 僕が登録している都内5区の図書館は どこも所蔵していなかった。 翌週買いに来…

酒に歴史あり、Drambuie15年

大王はオシッコ詰まりなどなかったかのように のほほんと元気で暮らしている。 要観察の身ではあるが、病院通いは免除になった。 飼い主はこれまで治療費を捻出してきたため 月末まで出費ほぼゼロの超低空家計飛行で臨む必要がある。 コインランドリーに洗濯…

『関口存男の生涯と業績』(1959)拾い読み

『関口存男の生涯と業績』を拾い読みしている。 ドイツ語・ドイツ文化研究者だ。 1958年急逝後、弟子だった荒木茂雄、真鍋良一、藤田栄が 編集責任者として一巻にまとめ翌59年7月25日第1版発行。 この本が面白いのは、 独逸語勉強法など先生自身の文章がある…

吉本隆明「遠山啓—西日のあたる教場の記憶」(1979)

巻末に添えられた文章が読みたくて H図書文化館から借りてきた。 遠山啓『文化としての数学』巻末、 吉本隆明「遠山啓—西日のあたる教場の記憶」を読む。 文化としての数学 (光文社文庫)作者: 遠山啓出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/11/09メディア: 文…

井上ひさし『一週間』(2010/2013新潮文庫)

むずかしいことをやさしく、 やさしいことをふかく、 ふかいことをおもしろく。 その創作信念と持てる言葉の技術をすべて使って 大日本帝国とソ連邦の巨大な闇に迫った作品に思えた。 井上ひさし『一週間』(2010)を読んだ。 一週間作者: 井上ひさし出版社/…