生きる/死ぬ

「結婚式は出なくていい」「どうせ別れる」「葬式は出とけ」「一回しかない」(伊集院 静)

クリッピングから 讀賣新聞2024年4月1日朝刊 「りえさん手帖」335(西原理恵子)オケラ先生 伊集院静さん、 いろんな人に愛されてたんだなぁ。

恩田陸『灰の劇場』(河出文庫、2024)

恩田陸『灰の劇場』(河出文庫、2024/河出書房新社、2021)を読む。 灰の劇場 (河出文庫)作者:恩田陸河出書房新社Amazon 「文庫版 あとがき」から引用する。 『灰の劇場』は、雑誌「文藝」に、 2014年から2020年にかけて、六年にわたり連載したものだ。 フ…

「一緒に逝こうさ!」……母(95)は反応しなかった

クリッピングから 朝日新聞2024年1月27日朝刊別刷be 読者投稿欄「いわせてもらお」 ◉旅は道連れ 入院中の101歳の叔母のお見舞いに、 95歳の母を連れて行った。 「義姉(ねえ)さん、がんばって!」という母に、 叔母は「もういい! がんばらん! アンタもが…

だって、だれもかえってこないもん

クリッピングから 朝日新聞2023年9月16日朝刊別刷be 読者投稿欄「いわせてもらお」 ◉天国 いとこが幼い頃に 「おばあちゃん、てんごくって、 とてもよいところらしいよ。 だって、だれもかえってこないもん」。 60年以上たった今も、 思い出しては、ほっこり…

ばあばが死んでも行くよ

クリッピングから 朝日新聞2023年9月9日朝刊別刷be 読者投稿欄「いわせてもらお」 ◉おっしゃる通り 6歳の孫に電話で 「ばあばのおうちにまた来てね」と話したら、 「行くに決まってるじゃん。ばあばが死んでも行くよ」と言う。 あっけにとられていると、 「…

最初で最後のひざ枕

クリッピングから 朝日新聞2023年8月12日朝刊 読者投稿欄「ひととき」 ひざ枕の思い出 テレビでひざ枕のシーンを見て、 ふと夫が亡くなる2カ月ほど前のことを思い出した。 当時の夫は、何も口にできず点滴で命をつないでいた。 本人の希望で、娘の車で外出し…

死んでもお年玉がいっぱいもらえるんだね

クリッピングから 朝日新聞2023年2月4日朝刊別刷be 読者投稿欄「いわせてもらお」 ◉なごやかな法要 息子が4歳の年の1月、曾祖父の法要が営まれた。 多くの香典が供えられた仏壇に向かって大きな声で、 「おじいちゃんはいいね。 死んでもお年玉がいっぱいも…

ゆっくりやれー

クリッピングから 毎日新聞2023年1月16日朝刊 読者投稿欄「女の気持ち」 ゆっくりやれー 介護施設に暮らす母とは 感染予防のためリモートで面会をしている。 多くの思い出をともに振り返るひとときは、 かけがえのないものである。 ある日の面会で、母が発し…

「今どこだい?」「あの世」

クリッピングから 朝日新聞11月26日朝刊別刷be 読者投稿欄「いわせてもらお」 ◉旧友からの電話 学生時代に一番親しかった旧友から 久しぶりの電話があった。 「今どこだい?」と尋ねると、 いきなり「あの世」と言われて絶句した。 冗談がきついなぁと思った…

これを書くことを、お別れの挨拶とさせて下さい(山本文緒)

クリッピングから 毎日新聞2022年11月5日朝刊 新潮社広告 58歳で急逝した作家、読者へのラストメッセージ。 『無人島のふたり』山本文緒 120日以上生きなくちゃ日記 最後の手記 発売たちまち増刷! ある日突然がんと診断され、120日の余命宣告を受け、 それ…

墓場まで持っていくとか言うんじゃないよ(関根ともみ)

クリッピングから 讀賣新聞2022年7月18日朝刊 読売歌壇(俵万智選) 今週の好きな歌3首、抜き書きします。 落ちたとき黒にしとけばよかったと 思わぬためのリクルートスーツ 松山市 宇和上 正 【評】指定されてもないのに、 何故(なぜ)みんな同じような恰…

その世(谷川俊太郎)

クリッピングから 岩波書店PR誌「図書」2022年6月号 言葉のほとり 4 その世 谷川俊太郎 詩人・谷川俊太郎と作家・ブレイディみかこの 交換書簡(第4回)から谷川の詩を引用する。 その世 この世とあの世のあわいに その世はある 騒々しいこの世と違って その…

その人に私が死なれる(鷲田清一)

クリッピングから 朝日新聞2022年4月16日朝刊 折々のことば(鷲田清一)2351 老いることは、 自分の付き合っている他人が死ぬことなんです。 他人の死を見送ることです。 鶴見俊輔 大切な人、親しい誰かの死は、私がその人を亡くすこと、 いいかえると私が自…

ますます風が吹いているだけ(きたやまおさむ)

クリッピングから 朝日新聞2022年1月22日朝刊別刷be きたやまおさむ「これから何処(どこ)へ」 3⃣ 空しさを噛み締める はしだのりひこと私は、 仲の良い時と、悪い時とがあった。 「喧嘩(けんか)友達」と言っていいと思うし、 二人の葛藤は主に創作活動で…

小池真理子『月夜の森の梟』(朝日新聞出版、2021)

朝日新聞朝刊土曜別刷be連載途中から読んでいた(全50回)。 一冊にまとまったら、通して読んでみたかった。 小池真理子『月夜の森の梟(ふくろう)』(朝日新聞出版、2021)。 月夜の森の梟作者:小池 真理子朝日新聞出版Amazon(絵 横山智子/装丁 田中久子…

松家仁之『光の犬』(新潮社、2017)

松家仁之(まついえ まさし)の文章が好きだ。 『光の犬』(新潮社、2017)を読む。 光の犬作者:仁之, 松家新潮社Amazon 『泡』『火山のふもとで』『沈むフランシス』に続いて 松家の作品を読むのは四作目になる。 記憶に残った文章をいくつか抜き書きする。 …

Oka Yasumichi 1956-2020 His walks/words/works(青山スパイラルホール)

この20年間、日本の広告界を 牽引しつづけた岡康道の回顧展。 Oka Yasumichi 1956-2020 His walks words works 10月20日〜24日 青山スパイラルホール3F/1F。

こんな静かな毎日を送ることなど想像もできませんでした(阿部ツエ子、93歳)

クリッピングから 毎日新聞2021年9月20日朝刊 読者投稿欄「女の気持ち」 思わぬ出来事 それは持病のため、 何度目かの入院をしていた去年のことでした。 コロナ禍で誰とも面会ができず、 娘は「お母さん、帰ろう」と電話をしてきます。 私も帰りたいと思いま…

ぼちぼち生きていこうと思える道しるべになった(62歳女性)

クリッピングから 朝日新聞2021年7月3日朝刊別刷be 読者投稿欄「みなさんから」 9面「月夜の森の梟(ふくろう)」は 小池真理子さんの「連載を終えて」で最後の掲載に。 執筆への感謝の声が相次ぎました。 「残された時間やエネルギーを生かすためにどうする…

「だったねえ」「だっただった」と父のこと(岩元秀人)

クリッピングから 讀賣新聞2021年5月31日朝刊 読売歌壇(俵万智選) 今週も好きな歌4首、抜き書きします。 「だったねえ」「だっただった」と父のこと 言うはつ夏の食卓明るし 垂水市 岩元秀人 【評】生前の父の癖や振る舞いを、思い出す家族。 一人の記憶で…

岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』(スイッチ・パブリッシング、2020)

高橋源一郎「飛ぶ教室」(NHKラジオ第二/金曜21:05〜21:55) 二コマ目【きょうのセンセイ】で紹介されて興味を持った。 岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』 (スイッチ・パブリッシング、2020)を読む。 死ぬまでに行きたい海作者:岸本 佐知子スイッチ・パ…

小松由佳『人間の土地へ』(集英社インターナショナル、2020)

「高橋源一郎の飛ぶ教室」(NHKラジオ第1)、 「くにまるジャパン極」(文化放送)に著者本人が出演し興味を持った。 小松由佳『人間の土地へ』(集英社インターナショナル、2020)を読む。 人間の土地へ作者:小松 由佳発売日: 2020/09/25メディア: 単行本 …

行くところが分かって安心したわ(川田くにゑ)

クリッピングから 朝日新聞2021年3月27日朝刊別刷be それぞれの最終楽章 読者から③ 西山桂子さん(75)兵庫県姫路市 1週間前に「お迎え」の夢を見た こんなふうに旅立たれる方もいるんだなぁ、 と心に深く残って、クリッピングしておきました。 父が腎臓病を…

祖父の目で見ていた空を葬って(toron*)

クリッピングから 讀賣新聞2021年3月22日朝刊 読売歌壇(俵万智選) 今週も好きな歌3首、抜き書きします。 祖父の目で見ていた空を葬って 眼鏡ケースはちいさき棺 大阪市 toron* 【評】祖父が亡くなったことで、 祖父とともに空を見ていた眼鏡も、 その生涯…

たぶん、他者にはこの「ずれ」がわからない(小池真理子)

クリッピングから 朝日新聞2021年3月20日朝刊別刷be 小池真理子「月夜の森の梟(ふくろう)」第38回 満開の桜の花とずれた時間 言葉になりづらい感覚を 言葉にする技術を持っているのが作家なのだろう。 小池の連載エッセイを読むたび、そう思う。 (略) 私…

やっぱり死んじゃいけないんだ(大竹まこと)

初読ではとりとめのない内容だなと思った。 その後、文化放送「大竹まことのゴールデンラジオ」 (月〜金、13:00〜15:30)を聞くようになり、これが味なんだと気づいた。 俺たちはどう生きるか (集英社新書)作者:大竹 まこと集英社Amazon 大竹まこと『俺たち…

カエルくん、再びあらわる

東京の最高気温19.8℃に誘われたか、 我が家の庭にカエルくんが再びあらわれた。 先日、家の近所で絶命していたカエルを見つけ、 庭の柚子の木の下に葬った。 家に棲みついたカエルくんでなく、 同種の別カエルだったらしい。 どこかで冬眠していたのか、 冬…

高樹のぶ子『私が愛したトマト』(潮出版社、2020)

本の連読は予想もしなかった場所に自分を連れていくことがある。 『明日香さんの霊異記』(『少女霊異記』改題)が軽快で面白かったので、 この本を続いて手にした。 高樹のぶ子『私が愛したトマト』(潮出版社、2020)を読む。 私が愛したトマト作者:髙樹 …

この時間はずっと続くものではない(藤掛結衣)

クリッピングから 朝日新聞2020年12月1日朝刊 読者投稿欄「ひととき」 祖父と2人の夕食 神奈川県横須賀市 藤掛結衣 大学生 19歳 いまどき、こんな大学生もいるんだな、 としみじみ記事を読みました。 7月から、大学のオンライン授業を終えると、 家から歩い…

ばあば、死んでるんじゃないかなあ(5歳の孫息子)

クリッピングから 朝日新聞2020年11月28日朝刊別刷「be」 読者投稿欄「いわせてもらお」 ◉よく気が回る 娘家族とレストランへ。 私が支払いをしていると、5歳の孫息子が 「ばあばが、皆の分払ってくれたのね。ありがとう」と言う。 「よく気がつくね。 ○○ち…