達成感を味わえば前に進める(イチロー)


シニア・ブロガー「TOSHIの鏡」さんなら
こうした場面でどんな記事を書くだろうと想像してみる。
天皇陛下のお言葉が発表された場面や、
イチローの大リーグ3,000本安打達成の場面だ。


いま「TOSHIの鏡」は休載中で、
愛読していた僕はコメントが聞けなくなって
ずいぶん寂しい思いをしている。
(ときどきでもいいので一読者として再開を希望する)



3,000本安打の達成感について
インタビュアーに尋ねられて
イチローはこう答えている。


   達成感を感じてしまうと
   前に進めないのでしょうか。
   そこが僕には疑問。


   達成感や満足感を、
   僕は味わえば味わうほど、前に進めると思う。
   小さなことでも満足することは、
   すごく大事なこと。


   それを味わうと
   次へのやる気が生まれてくると、
   僕は経験上信じている。
   これからもそうありたいと思う。
   (朝日新聞2016年8月9日朝刊


人は達成感を感じると前に進めなくなる
という「常識」に疑問を持つのがイチローらしい。
3,000本安打を達成したときに
「これからもそうありたい」
と既に前を向いているのがイチローらしい。



数字はもちろん偉業だし、
数字なしで才能を証明することは難しい。
けれどそれ以上に、「常識」と闘い続け、
「常識」を塗り替えていくイチローが僕は好きだ。
世間はかつてそんな「常識」を持っていたことすら
すっかり忘却している。


年齢を重ねるごとに
自分を支えるファンを大事にする姿勢が
より強くなっているイチローに注目している。