The New York Timesトランプインタビュー全文


どんな人を判断するときも
僕は一次情報に近い情報をもっとも大切にする。
伝聞の報道だけでは心許ない。
メディアの情報操作に左右されすぎて危険だ。
11月8日に45代アメリカ合衆国大統領になることが決まった
ドナルド・トランプを、そのわずか2週間後にインタビューしたのが
The New York Times



  (写真はThe New York Timesウェブ版より)


インタビュアーの面々も並みじゃない。
社主アーサー・サルツバーガー・ジュニアを筆頭に
彼が選んだTimesベストメンバー。
1時間くらいと思われるインタビューを
Times本社ビル会議室で実現した。
次期米国大統領がわざわざ社屋にやってくるのだ。


トランスクリプト全文を読む限り、
トランプの受け答えは日本のメディアが報じる印象、内容とは
大分異なることが分かった。
テレビメディアで40年鍛えられた当意即妙の受け答え。
なぜ、白人低所得者層を中心に
アフリカン・アメリカンにまで
積極的、消極的を問わず支持されたか感じ取れる。


読者が突っ込んでほしいと思うテーマは
ほぼトランプ本人にぶつけられる。
それに対して、少なくとも現時点で
トランプがどう考えているかは
書き起こし文字として読むことができる。



これがジャーナリズムの基本だろう。
安倍総理が一対一で会談したと言っても内容はオフレコだ。
国民が知る由もない。
ここには、次期大統領も一目置くTimesだからこそできた
生のやりとりがある。


ただし、いまの時点でトランプは大統領ではない。
言うだけなら、口達者なら言える。
彼がどう判断し、どう行動し、
それを日本人が見て、あるいは僕自身が見てどう評価していくかは、
すべて来年以降の話だ。



こういう記事がTimesには載るから、
月15ドルの購読料を払う価値がある。
倹約第一の猫の目家計簿でも
なかなか購読をやめられないでいるのだ。