僕に石油マネーがあったなら


3月の最初の土曜日。
いつものように松の湯コインランドリーに出掛けて
同居人と二人分、一週間分の洗濯。
「魚卯」に寄って、
紅鮭カマ、アジ開き、コハダ開き、あさりを買う。
ベテランのおばちゃんと3月末閉店のやりとり。



(春が近づくと貝類が旨くなる。アサリは味噌汁の具に。)


魚を仕入れて売る人がいて、
客もしっかりついているのに店がなくなる。
どうあれ、納得できない気持ちが残る。
僕に石油マネーがあったなら、
こんなときこそショッピングセンター丸ごと買い取って、
改築費をすっぱり払って「魚卯」も「三栄青果」も存続させるんだが。
いかんせん、手元不如意である。無念。



(捌き担当おじさんおすすめのコハダ。酢締めにしよう)


乾燥の60分の間にK図書館に寄って、
借りていた宇野常寛三冊を返却し、讀賣・朝日土曜版を読む。
地下に図書館が入っているこのビルの2階で
ときどき太極拳の稽古をしていたからなじみがある。
洗濯物の乾燥が終わる時間がやってくる。
コインランドリーに寄り、家に帰って、
晩ごはんの支度に取り掛かろう。
何が起きても、生活は続くのだ。



(菜の花お浸し。春は菜の花も旨い)


(文中一部敬称略)