小さな幸福感を堪能しています(堰塚みや子)


きょうのスクラップブックから。
朝日新聞2017年10月5日朝刊「ひととき」
群馬県高崎市・堰塚みや子さん(主婦、72歳)の投稿
「小さな秋の幸せ」



   秋晴れの日は、
   台所の掃き出し口から玄関に至るまで、
   家中を網戸にして新鮮な空気を通しています。
   いま、私は幸福な気持ちで満ち足りています。
   家の東側から入ってくるさわやかな風と共に、
   庭に咲く大木のキンモクセイの香りが漂ってくるのです。


   香りに包まれながら、
   その近くにいるらしいキジバト
   哀調を帯びた鳴き声を聞くのが好きです。
   気だるくなって目を閉じていると、
   いつしかまどろみの中にいます。


   キンモクセイの香りを感じられるわずかな時期は、
   外出もなるべく控え、
   「キジバトよ、声を聴かせて」
   とひたすら願っています。
   (中略)



(勤務先近くの通路に巨大アンパンマン登場! 大人にも人気がある)


   若いときは車を買った、
   ブランドの洋服を身につけた、と満足していました。
   ですが古希を迎えた頃から、
   品物よりも人とのつながりを大切にし、
   心身に心地よいことを取り入れたい
   と考えるようになりました。


   自然を愛し、自然に浸りながら、
   小さな幸福感を堪能しています。



堰塚さんは
なんて豊かな時間を過ごしているのだろう
と投稿を読んで思った。
(文中一部敬称略)