失点があっても、しゃあないね


若いエネルギーというのは
自分は失った素晴らしいものだと思うと同時に
適切な制御がなければ方向を見失いがちになるものだとも思う。
20代を中心とした22人の多国籍の若者たちとの
三日間のワークショップを終えた感想だ。



予期していなかったトラブルがいくつか発生し、
若いときの自分なら不都合なところを切り捨てるか、
感情のおもむくまま怒りを爆発させていたかもしれない。
ベルリンスクールなどの経験を通して
僕もいくらかは成熟したらしい。
そうしたトラブルの悪影響をできうる限り最小化し、
全体をいい方向に回復し、導くことができるようになった。




目の前で起きる小さな混乱こそ、
あらかじめ作り込んだ教材、セッションより
実は学ぶものが大きいのかもしれない。
若手を教育することは綺麗事では終わらない。
身も心も、自分の倫理観もすべて賭けた勝負になる。
しんどいことだね。



6回目の今回も中途で倒れることなく、
仲間たちとやりきることができた。
この一週間はお酒も飲まず、
懇親会以外の食事はデスクで簡単に済ませ、
新聞や本もほとんど読まない生活で朝から晩まで臨んだ。
すべてを終え最寄り駅にたどり着き、
いつもの中華料理店Hで、
いつものひとりだけの打ち上げをした。



自分の得意とする領域で、
よりよき未来のために僕が蒔ける種は
いまの体力、気力、知力を考えれば
これくらいが限界なんだなと実感する。
まぁ、やれるだけやったんだから、
いくつか失点があっても、欠落があってもしゃあないね。
いちいち気にしていたら、なにもできないもんね。
チームのみなさん、ご苦労さまでした!