池上彰の「夜回り」英語勉強法


ジャーナリスト/大学教授の池上彰さんの
英語勉強法で感心したことがある。
『学び続ける力』(講談社現代新書、2013)から引用する。


学び続ける力 (講談社現代新書)

学び続ける力 (講談社現代新書)


   このように、社会部時代から、
   せっせと時間をつくっては勉強していたのですが、
   日本の会社は一般的に、
   勉強しないことを誇るかのような
   特別な雰囲気があります。


   勉強している記者など異端視されますから、
   周りに知られることのないように、
   こっそり勉強していました。
   (略)


   幸いなことに私の場合、記者というのは基本的に一匹狼。
   みんなとつるんで何かをすることがあまりないので、
   こっそり勉強する時間を作れたという事情もありました。


   そのひとつが、「夜回り」です。
   記者の仕事には、「夜回り」というものがあります。
   取材相手が、深夜に家に帰ってくるのを
   自宅近くで待ち構えていることです。
   (略)


   何時に帰ってくるかわからないので、
   二時間、三時間と、ただひたすら待ちます。
   私には、その時間がもったいなく思えたのです。


   街灯の下へ行ったり、
   あるいは自動販売機の前まで行くと明かりがあるので、
   そこでラジオ英会話のテキストの例文を覚えては、
   暗いところを歩きながら、
   ブツブツ暗唱したりしていました。


   英文を暗唱する時間というのは、
   なかなか編み出すのがむずかしいですからね。
   これは貴重なチャンスでした。
                 (同書pp.22〜25)


この勉強法は僕は思いつかなかった!
そうか、夜回りのときに
自動販売機の明かりが使えるんだ!
意志と工夫さえあれば、
場所や時間を生み出せるのだとおおいに感心したのです。
この探究心、努力の継続が
ジャーナリスト池上彰を作っていると思います。



僕も電車に乗りながらドイツ語を、
掃除したり、洗濯物をたたみながら英語を勉強することに加えて、
台所仕事をしながらロシア語を勉強する習慣を始めました。


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(文中敬称一部略)