移民流入はウソの中で始まっている(エマニュエル・トッド)


スクラップブックから
朝日新聞2018年7月18日朝刊
耕論「鏡を見よう、日本」
エマニュエル・トッドさん(仏人類学者・歴史学者
行動せず議論 移民は流入


   来日はこれまで16、17回になりますが、
   今はこう考えています。
   人口動態危機について、
   日本人には何も行動しないまま
   議論し続ける能力があると……。
   (略)


   現実問題として、日本が移民を拒むのは不可能です。
   人口減社会の日本では、労働力不足が深刻化し、
   技能実習生という名の「移民」がすでに始まっています。
   自分たちだけで暮らしたいという閉鎖的な夢と、
   外への開放という現実。
   意識が現実と切り離され、
   移民の流入はウソの中で始まっているのです。


   人口動態危機の解決策として優先するべきは、
   まず女性が快適に働き、
   子どもを産むことができる政策です。
   未来に向けて豊かになるために、
   政府は保育園設備や児童手当に
   巨額の予算を投じるべきです。
   今すぐ豊かになることしか視野にない政策は、
   将来、国を貧しくします。
                  (聞き手・大野博人)



結論は分かっている。
選挙のたびに目玉政策で与党も野党も声高に叫ぶのに
現実の変化は遅々としている。
僕の周りでもそうだ。
too little too slow.
民間企業が福利厚生で対応する子育て支援
限界があるのは明白だ。


世界の多様性 家族構造と近代性

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