日本の土地で「地面師」が暗躍している


スクラップブックから
朝日新聞2018年10月22日朝刊
地面師事件 9人目逮捕者
警視庁 複数の口座 準備の疑い


   大手住宅メーカーの積水ハウス大阪市北区)が
   東京都品川区の土地取引で所有者を装った「地面師」に
   55億5千万円をだまし取られたとされる事件で、
   警視庁は、虚偽の登記をしようとしたとして
   住所不定、職業不詳佐々木利勝容疑者(59)を
   偽造有印私文書行使と電磁的公正証書原本不実記録未遂の
   疑いで逮捕し、21日発表した。
   (略)


   逮捕者は9人目。
   捜査関係者によると、
   積水ハウスが昨年4~6月にこの土地売買で被害にあった
   55億5千万円のうち、40億円以上が
   地面師グループの管理する計12口座に分散された。
   佐々木容疑者はこのうち複数の口座を準備した疑いがある。
   (略)


   (引用者補足:主導役とされる)カミンスカス容疑者は13日、
   羽田空港からフィリピンに出国しており、
   警視庁は警察庁を通じて国際手配の手続きを進めている。



日本の土地売買の暗黒地帯で「地面師」が蠢いている。
僕はこの言葉を知らなかった。
日本国語大辞典」によれば、
1888年の「東京日日新聞」に使われている。
他人の所有地を利用した詐欺は明治にはあった訳だ。


   じめん‐し[ヂメン‥] 【地面師】
   解説・用例
   〔名〕
   他人の所有地を利用して詐欺をはたらく人。
   *東京日日新聞‐明治二一年〔1888〕六月一〇日
   「昨年四月の末に至り、此地面師の時事に感ずることやありけん」
          (日本国語大辞典, JapanKnowledgeより引用)