2018年5月から角川ソフィア文庫で
松岡正剛「千夜千冊エディション」刊行が始まった。
解説にこうある。
「千夜千冊エディション」は、
2000年からスタートした松岡正剛のブックナビゲーションサイト
「千夜千冊」を大幅に加筆修正のうえ、
テーマ別の「見方」と「読み方」で独自に構成・設計する
文庫オリジナルのシリーズです。
これまで『本から本へ』『デザイン知』『文明の奥と底』
『情報生命』『少年の憂鬱』『面影日本』の6冊が出版された。
8月に刊行された『文明の奥と底』(角川ソフィア文庫、2018)を読む。
松岡自身がサイトで「重戦車」と呼んだ本が25冊並ぶ。
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/08/24
- メディア: 文庫
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「追伸 何が隠されてきたのか」から引用する。
文明が大きくて文化が小さい、などということはない。
文明がグローバルで、文化がローカルだということもない。
文化は変更がおこりやすく、文明は訂正が利きにくい。
そのため文明はしばしば大きな嘘をついたままになる。
(略)
歴史というもの、神々の想定とともに始まり、
部族や民族が都市・言語・交易・武器などを
力にしていくことによって展開する。
そのつど殺戮(さつりく)と強奪がおこったのだから、
文明の歴史をめぐる記述は
この暴挙の「扱い」をどう隠してきたか
ということから始まっている。
(略)
(pp.404-405)
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: 求龍堂
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 大型本
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サイト「千夜千冊」、『千夜千冊』(全8巻/求龍堂、2006)、
「千夜千冊エディション」はすべて編集・構成が異なる。
松岡正剛流編集術の真骨頂を楽しむには、
異なるバージョン、媒体を縦横無尽に探索するのが一番よいだろう。
最新編集の文庫シリーズは
松岡正剛ワールドへの新しい扉を提供してくれている。
今後の展開も楽しみだ。
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: 文庫
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