エリック・ホブズボーム『20世紀の歴史(上)』(ちくま学芸文庫、2018)(再読)

通勤用のトートバッグ(New York Timesにもらった)に忍ばせ、
お昼休みに少しずつ読み継ぎ、再読。
エリック・ホブズボーム/大井由紀訳
『20世紀の歴史—両極端の時代(上)』(ちくま学芸文庫、2018)を読む。


20世紀の歴史 上 (ちくま学芸文庫)

20世紀の歴史 上 (ちくま学芸文庫)


欧米の視点で20世紀を俯瞰するとこう見えるのだな、
ということがとてもよく理解できる。
時折英国人特有の皮肉な筆致が混じるのが
なんとも知的で面白い。


上下二巻で三部構成。
上巻の目次を引用する。


  序文と謝辞
  20世紀を俯瞰する
  第I部 破滅の時代
     第1章 総力戦の時代
     第2章 世界革命
     第3章 奈落の底へ落ちる経済
     第4章 自由主義の陥落
     第5章 同じ敵に抗って
     第6章 芸術ー1914-45年
     第7章 帝国の終わり
   第II章 黄金時代
     第8章 冷戦
     第9章 繁栄の時代


本書はニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ
大学院生に講義した20世紀史が元になっている。
これほど重厚な歴史講義に出席できたみなさんをうらやましく思う。


ホブズボームは「長い19世紀」(1780年代から1914年)の歴史として
三部作を書いている。
『革命の時代 1789-1848年』『資本の時代 1848-75年』
『帝国の時代 1875-1914年』である。
この大作に接続する20世紀史が本書という訳だ。


市民革命と産業革命―二重革命の時代 (1968年)

市民革命と産業革命―二重革命の時代 (1968年)

資本の時代1

資本の時代1

帝国の時代 1――1875-1914

帝国の時代 1――1875-1914


wikipedia:en:Eric Hobsbawm