アウシュビッツは空から降ってくる

クリッピングから
朝日新聞2020年1月29日朝刊
政府の行動に無関心になったら
アウシュビッツは空から降ってくる


  ポーランド南部オシフィエンチムで27日、
  ナチス・ドイツが第2次大戦中につくった
  アウシュビッツ強制収容所が解放されて75年の式典が開かれた。
  生き延びた高齢の元収容者200人以上が出席し、
  ユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)の惨劇を
  「二度とくり返してはならない」と訴えた。


  演説した元4人の元収容者のうち、
  ポーランド出身のマリアン・トゥルスキさん(93)は、
  1930年代には差別が徐々に度合いを強め、
  差別する側もされる側もそれに慣れていったと指摘。


  「アウシュビッツは急に空から降ってきたものではない。
  憲法を守り、人権を守り、少数者の権利を守れば、
  悪に打ち勝てる」と語り、
  政府の行動に無関心になれば「空から降ってくる」と訴えかけた。
  (略)
               (オシフィエンチム=野島淳)


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「差別が徐々に度合いを強め、
差別する側もされる側もそれに慣れていった」
とのトゥルスキさんの指摘が重い。