杉田敏 x 池上彰「そうだったのか、グローバル人材 !!」(主催:名城大学)

「NHK実践ビジネス英語」杉田敏先生のブログを拝見していたら、
池上彰さんと対談した動画がYouTubeに上がっていることを知った。
池上さんが2016年から教授を務める名城大学が2019年11月1日主催。
同大学の国際化計画2026キックオフ&外国学部第1期生輩出記念のイベントだ。
タイトルは「そうだったのか、グローバル人材!! 〜これからの世界を生きる君たちへ〜」。
104分の対談をノーカットで見ることができる。



池上彰×杉田敏 特別対談「そうだったのか、グローバル人材」@名城大学ナゴヤドーム前キャンパス


お二人はこれが初対談。
池上さんがNHKに務めていた時代に社員食堂で杉田さんを見かけ、
「番組、聴いてますよ」と声を掛けて以来だと言う。
司会の学生が杉田さんを「日本一有名な英語教師でない英語講師」と紹介。
その言葉を池上さんがすかさず拾って対談が始まった。


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  (名城大学ウェブサイトより)


杉田さんは日本とアメリカの新聞社、PR会社で仕事をしてきた
ジャーナリストであり、PRマンだった。
上智大学で非常勤講師を務めたこともある。
ジャーナリストであり、現在9つの大学で教えている池上さんと
共通の領域もあり、異なる領域もありで話が弾んでいく。
メモを取りながら視聴した(以下は杉田さんの発言から)。


  「母校OSU(オハイオ州立大学)を訪れたとき
   卒業したジャーナリズム学部がなくなっていてショックを受けた」
  「ジャーナリズムと広告の境界線があいまいになってきた」
   (ジャーナリスト池上さんは複雑な表情を浮かべていた)
  「アメリカの大学のコミュニケーション学部では
   現在、Persuasion(説得)修得が主流」
  「世界共通の常識はない」
  「日本の公的教育費はOECD44ヵ国中43位。少なすぎる」


  「マイケル・ジャクソン来日時にスピーチ原稿を頼まれ書いた。
   あれだけのスーパースターが廊下の片隅で何度も練習する姿が印象的だった」
  「ケネディ家の教えは "The World Is Not Fair(世界は公平ではない)" 」
  「英語を学ぶのに王道はない。自分が関心を持つ領域をきっかけに学ぶとよいのでは。
  (例えば将棋が大好きな子どもなら、将棋のことを英語で学ぶ)」


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   (名城大学からは吉野彰さん、赤坂勇さん、二人のノーベル賞受賞者が誕生している)


この日午前中に開催された池上さんの講演を杉田さんは聴講し、
質問をメモしておいた。
昼食時間にさっそく池上さんに尋ねたそうだ。
そうしたスモールトーク
午後の対談のウォーミングアップにもなったことだろう。


僕が尊敬するコミュニケーションの達人たちは、
地道な努力を日々欠かさず、それを習慣にまでしている。
足元にも及ばないが、自分にできることを取り入れ、
少しでも真似したいものだと思う。
素晴らしい対談を企画・実現し、YouTubeで共有してくれた
名城大学国際化推進センター、同外国語学部のみなさん他全スタッフに感謝!


なんのために学ぶのか (SB新書)

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  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 新書