石見銀山、世界遺産に登録。

yukionakayama2007-07-11

島根の石見銀山世界遺産に登録された。
僕にとってうれしい出来事だ。
自然と共生している点が評価されて
逆転登録に成功したとニュースは伝える。
大学生の5年間を過ごした京都が第二の故郷とすれば
島根は僕の第三の故郷だ。
同居人が島根県の広報ラジオCMを企画制作する仕事を
数年続けて、すっかり島根通になった。
以来、プライベートで何度も足を運んだ。
およそ若者たちにとっては地味な、なにも見所のない土地に
思えるかもしれないが、大人たちにとっては
実に心やすまる場所であることを知った。
山も海もあるから食べ物はうまい。酒はうまい。温泉は豊富。
そして落葉樹林が美しい。
山陰の言葉から来る地味なイメージは完全に裏切られた。
こんな豊かな土地があったのか。
石見銀山を二度訪れた。タタラ製鉄の跡を見た。
かつて栄えた街並を歩いた。
自然と共生。それはやわなことでない。
タタラ製鉄を指揮する者は、
長時間炎を見つめることによって
銀と引き換えに最後は視力を失う。
世界遺産に登録されたことで訪れる人が増え、
街がうるおうことは悪くない。
けれど同時に、あの静かな、大人の休息地である土地が
荒れてほしくないと心から思う。
島根県のみなさん、おめでとうございます。