非常のときは「非常階段」を使って避難するように???

クリッピングから
朝日新聞2024年7月20日朝刊別刷be
読者投稿欄「いわせてもらお」


  ◉非情階段

  老人施設に入居した。
  階段はあるが、危ないので、
  日常生活ではエスカレーターで移動するように言われている。
  しかし、非常のときは「非常階段」を使って避難するように、
  と指示が出ている。

         (神戸市・うまく避難できるかしら・76歳)


漢字とひらがなで繰り返された「ふだん」に、思いがこもる(俵万智)

クリッピングから
讀賣新聞2024年7月22日朝刊
読売歌壇(俵万智選)
今週の好きな歌3首、抜き書きします。


  すこしづつ普段のわれを取り戻す
  ふだんのわれは納豆が好き

        市原市 井原茂明


    【評】非日常から日常へ戻るとは、
      案外こういうものかもしれない。
      納豆が好きだった自分を思い出し慈しむような感覚に、
      作者も読者もほっとさせられる。
      漢字とひらがなで繰り返された
      「ふだん」に思いがこもる。


  青春をあおはると読み
  最強をさいつよと読む知って損なし

        大津市 佐々木敦


    【評】若い人独特の読み方を、否定するのではなく、
      興味を持って味わうような感覚に共感した。
      あおくさいし、つよそうだ。


  書き出しが決まらず揺らすペン先も
  遠くへ飛ばす素振りのひとつ

          越谷市 あきやま


    【評】素振りの比喩がユニーク。
      今は空を切っているけれど、
      このペン先からヒットやホームランを打つぞ
      という決意が伝わってくる。


今週のもう1首。


  右肺へ直腸の癌転移する
  棒高跳びの選手のごとく

     匝瑳(そうさ)市 椎名昭雄



(番組で取り上げられた入賞作10首以外に佳作秀歌、佳作、
 添削指導「入選への道」を掲載。これは買っちゃうなぁ)

神保町でぬか床をかき混ぜてきた

先週から左下奥歯の歯茎が痛い。
鏡で見ると腫れている。
M歯科の予約を取り診てもらう。
以前M歯科衛生士から指摘されていた
親不知の根元に問題があると言われた。
抜歯案も出たが、M先生の判断で
もう少し様子を見ることになった。
次回診察は2週間後。


新橋まで足を運ぶことはそうそうないので
神保町で本棚を借りているPASSAGE(パサージュ)に寄る。
手持ちの古書8冊搬入する予約を入れておいた。
棚は不思議なものでほったらかしにしてると売れなくなる。
X(旧ツイッター)に自分でポストしたり、
店頭スタッフに本の配置を変えてもらって
時々空気を入れかえる必要がある。
そうか、ぬか床をかき混ぜるようなものかもしれない。


アンドレ・マルロー広場に「大王グループ」の屋号で二棚借りている。開店三年目。


古参スタッフ<hiro>さん、<たぬき>さんが搬入を手助けしてくれる。
このチームワークのよさが PASSAGE の財産のひとつだ。
すぐ売れるとは思わないけれど、
ぬか床をかき混ぜた達成感はあった。


3Fのカフェ bis! で一休みして、追加の腰巻を書く。
ここだけのブレンド<坩堝(るつぼ)>のアイスと
ポルトガル菓子<ごあいさつボール>を頼む。
本を搬入した棚主は無料もしくは割引(注文品の価格による)で
ノンアルコールの飲み物が飲める特典がある。


3店全部で1,000棚を超えたPASSAGE棚主たちが
持参・郵送で推し本をせっせと棚に入れて
貸棚共同書店をいつも新鮮にしている。
搬入を済ませた棚主に書店は bis! の一杯でもてなしてくれる。


(4号店 RIVE GAUCHE が東京日仏学院内に
 8月1日グランドオープン予定。棚主募集中)

伊藤賀一先生のスタサプ「ベーシックレベル歴史総合」(全64講座)修了

受講者数日本一の社会科講師・伊藤賀一先生の
スタディサプリ(略称:スタサプ)「ベーシックレベル歴史総合」(全64講座)修了。
シラバスを引用する。


  初めて「歴史総合」を学習する方が、
  基本的な知識や歴史的思考法、
  歴史の流れをおさえることが目標の講座です。
  学校の予復習・定期テスト対策・基礎知識の確認などに広く役立ちます。


  予習は一切不要です。
  前提知識がない状態でも気軽に受講してください。


  「歴史総合」という新しい科目に興味を持ってもらえるよう、
  各所に工夫をこらしています。
  たとえば、なるべく用語集や図説資料を調べるなどの
  授業外の時間を取らなくてよいように、
  見てほしいものは講義映像上に出すようにしています。


  そして、「黒板を写す・メモを取る」なども極力行わないで
  授業を「聞く」ことに集中してもらうため、
  テキストにある程度詳しく記載しています
  (ただし、あくまでも教科書のレベルを逸脱しない範囲にとどめています)。


  復習は、ざっと確認テストをやっていただければ十分です。
  楽しみながらどんどん受講していってください。
  知らず知らずのうちに「歴史総合」が好きになり、
  力がついていくことでしょう。


全16講の構成は以下の通り。


  【近世編】第0講 大航海時代主権国家体制の確立
  【近世編】第1講 アジアの繁栄と近世の日本


  【近代編】第2講 欧米の市民革命と産業革命
  【近代編】第3講 アジア諸地域の変化と日本の開国
  【近代編】第4講 欧米の国民国家形成
  【近代編】第5講 近代日本の確立
  【近代編】第6講 帝国主義の発展
  【近代編】第7講 第一次世界大戦ロシア革命
  【近代編】第8講 民主主義的風潮


  【現代編】第9講 国際協調体制
  【現代編】第10講 戦間期の大衆化
  【現代編】第11講 経済危機と第二次世界大戦
  【現代編】第12講 戦後の国際秩序とアジアの独立
  【現代編】第13講 冷戦の展開と世界経済
  【現代編】第14講 冷戦の終結と社会の変容
  【現代編】第15講 グローバル化と現代の諸課題



全64講義を視聴し、各項目の確認テストを解いていくと
近現代を日本と世界の関連で見る力がついてくる。
復習にもいいかなと思い別売テキストを購入した。
各講座は15分前後ですきま時間を活用した勉強にちょうどいい。


佐藤優さんとの共著が実現。賀一さんはスタサプで「倫理」講座も受け持っている)



中川いさみ先生は1万冊の難行苦行が待っていることを知る由もなかった

7月19日に発売となった『コロコロ毛玉日記』(中川いさみ)。
中川先生の直筆猫イラストが入ったサイン本が欲しくて
地元のASA(朝日新聞販売所)に予約した。
その後どうなっているかな、と気にしていたら
こんな手紙が届いた。


  ご予約のお客様

  「コロコロ毛玉日記」の出荷状況のお知らせ

  このたびは、「コロコロ毛玉日記」(中川いさみ著)
  のご予約をいただき誠にありがとうございます。
  1万冊を超えるご予約をいただきまして、
  中川いさみ先生も休日返上で作業をしてくださっていますが、
  1枚1枚直筆でサインと猫のイラストを描いておりまして、
  少々お時間がかかっております。
  
  ご注文をいただくときにも申し上げましたが、
  お届けまでに少々お時間をいただいております。
  なるべく早くお届けできますよう、毎日作業しておりますので、
  ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。 

                     2024年7月 

                      朝日新聞出版

2024年7月20日be掲載時の中川いさみ先生。まさか1万冊の難業苦行が待っていようとは…


次回搬入予定:「帰って来た橋本治展」図録(編集委員:松家仁之、2024)

神保町PASSAGE(パサージュ)
屋号「大王グループ」で本棚を借りている。
その搬入準備。
書評サイト「AllReviews」が月2回ライブ配信している動画で
仲俣暁生さんと鹿島茂さんの対談を見た。
取り上げた本は仲俣暁生橋本治「再読」ノート』(破船房/自費出版)。

本屋 Title WEB SHOP (このサイトから購入可能。1,540円)


お二人の話を聴き、橋本さんの著作に興味を持ち、
地元図書館から借りてきて読んだのが
『たとえ世界が終わってもーーその先の日本を生きる君たちへ』(集英社新書、2017)。
30代、50代、ふたりの男性編集者の質問に答えながらまとめた構成が面白かった。



神奈川近代文学館のサイトで調べ、
先日開催していた「帰って来た橋本治展」の図録が残っているか確認。
運よくまだ入手可能だったので
自分用と「大王グループ」棚用に2冊購入した。
好きな作家・松家仁之さんが編集委員を務めている。



図録類は後から手に入れるのに苦労することが多いので、
どなたか欲しがる人がいるかも、と思って仕入れてみた。
この本含め8冊を搬入予定で
腰巻を書き商品登録を済ませた。

「権太楼ざんまい」を覗く

秘湯会副会長に誘われ、
日本橋まで権太楼師匠の噺を聞きに行く。
開場前に重盛永信堂に寄る。
副会長は家人に頼まれた人形焼、
僕はゼイタク豆を買う。


甘酒横丁周辺をブラブラし、
小腹を満たしに松竹庵へ。
天せいろを注文。
副会長はビール、冷酒、板わさ、なめこおろしせいろ。
「権太楼ざんまい」にはもう10年近く通っているとかで
すっかり自分のペースができている。



以下今宵の演目。


  「転失気」 柳家ひろ馬
  「青菜」 柳家権太楼
 
  〜仲入り

  「悋気の独楽」 柳家福多楼
  「宿屋の仇討ち」柳家権太楼


会場は中央区の施設
日本橋社会教育会館の8Fホール。
落差がそこそこある階段状の204席で
落語を聞くにはちょうどいい感じのハコだった。
年4回催されるこの公演には常連客が多いようで
客席のそこここで笑い声がさざめく中、
夏の夜のひとときを過ごした。