2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

秋深まって、読書灯

職業柄もそうであるし、私生活でも眼を酷使する。 いくら自分の身体とは言え 無理をかけるだけではすまない。 仕事帰りに新橋のY電気に寄り、 読書用ライトを買う。 蛍光灯のような明るさは好きでない。 電球のように眼になじむ灯りの製品が一つだけあった。…

法隆寺から秋が届いた

法隆寺に住む知人Tさんから 今年も柿が届きました。 落ち葉が一枚、一緒に入っています。 鐘の音が遠くに聞こえたような気がしました。

宮崎市定『中国に学ぶ』(1971/1986文庫版)

宮崎市定『中国に学ぶ』を読む。 「あとがき」にこうある。 中国を学ぶことは、中国に学ぶことに終わる。 ただし中国に学ぶとは、 何もかもすべてを肯定することではない。 学ぶためにはまず批判することが必要だ。 (中略) 私が中国から学んだ若干の事物の…

手と足で気持ちを伝えた人、坂本進さん

TCC(東京コピーライターズクラブ)授賞式、 年鑑発刊パーティに出席した。 もう何年も欠席続きだった。 不義理している方にお目にかかったり、 ちょうどいい具合にその後の情報を入れてくださる方がいたり。 こうした場ならではの出会いがある。 今年は三人…

宮崎市定『中国史(下)』(1978)

宮崎市定『中国史(下)』(1978)を読む。 碩学の歴史概説書は実に面白い。 「むすび」にこうある。 歴史家にとって、歴史概説こそが、 同時に歴史哲学であって然るべきだ。 (中略) 歴史学は単なる集積ではなくて、 事実の論理の体系であるべきだ。 言いか…

そうはない秋晴れの一日

最期の一食ファイナリスト

みなさんは自分が死ぬ前の最期の一食、 どんなものを所望なさるでしょうか? 僕は考えるたびにあれこれ悩むのですが、 やっぱり、ご飯はほしいかな。 胃腸の具合が万全でなかったこともあり、 久しぶりにつくってみました。 塩おむすび。 茨城の新米と天然の…

曽野綾子『老いの才覚』(2010)

曽野綾子『老いの才覚』(2010)を読む。 30代後半で『戒老録』を書いた曽野は今年80歳。 老いをどうとらえるか、自分はどんなふうに老いることを望むか。 40年ほど隔てた曽野の二つの時間軸で 「老い」を眺めることが興味深い。 老いの才覚 (ベスト新書)作者:…

佐藤尚之『明日のコミュニケーション』(2011)

佐藤尚之『明日のコミュニケーション 〜「関与する生活者」に愛される方法〜』(2011)を読む。 佐藤のブログ「さなメモ」を読みながら、 この本が生まれるまでの過程を一読者として共有していた。 労作である。 クライアントのみなさん、 コミュニケーション…

平井憲夫『原発がどんなものか知ってほしい』(1996)

平井憲夫『原発がどんなものか知ってほしい』を読む。 平井は20年間、原子力発電所の現場で働き、現場監督も務めた。 内部被爆を百回以上して癌になった。 死ぬ前にできることをなにかやろうと、 原発のことで自分が知っていることを すべて明るみに出そうと…

新顔、キジ・トラオ

近頃我が家にときおり現れるキジ・トラオ。 近くで見れば可愛らしい顔をしているが、 あいにくハエタロウと折り合いがよくない。 キジ・トラオがやってくると 必ずと言っていいくらいドンパチが始まる。 もっともハエタロウも 縄張りをあっさり譲ってしまっ…

宮崎市定『中国史(上)』(1977)

7月に上海、8月に北京、9月に瀋陽に行き、 あらためて中国の持つ熱気と混沌のダイナミズムに興味を持った。 自分が日常で体験する断片だけでは中国はとても理解しきれない。 宮崎市定『中国史(上)』を読む。 中国史 上 (岩波全書 295)作者: 宮崎市定出版社…

代休取って映画でも観に行くか

瀋陽で携帯を落とす。 バンコクでガラス扉に顔面ごと激突して青アザをつくる。 汐留で眼鏡を踏んづけてつるを直角に曲げる。 いやぁ、どうにもこうにも情けない。 代休取って映画でも観に行こうかな。 あ〜あ。

新宿駅で海苔巻き

新宿駅で降りて「ブックファースト」を覗く。 5,000円以上買うと一階のTully'sで使えるサービス券をくれる。 いま買った本をパラパラと流し読みする。 その後は構内の「箱寿司」に寄って海苔巻きを二本買う。 何の変哲もない海苔巻きがこの小店で僕は一番好…

僕の座右に置きたい言葉

慌てず、焦らず、当てにせず、 しかして、飽きずに、あきらめず 1969年。 ジャカルタで初めての日本料理店「菊川」を開店した 菊池輝武の言葉。10月9日逝去。 「菊川」を憩いの場とした日本人駐在員たちに 菊池が説いてきたインドネシア生活の神髄である。 …

バティックのシャツを着る

旅では荷物を増やさず身軽に動きたいので めったにお土産を買わない。 不義理をしている。 先日初めてインドネシアに行ったとき、 あれいいな、と思ったのがジャワ更紗、バティック(batik) である。 インドネシアから首脳が訪れると バティックのシャツと黒…

秘湯会、ホームグラウンドを失う

秘湯会は春夏秋冬、四季折々、 山のいで湯を巡るのが主たる活動である。 正規会員は会長、副会長の2名。 世界最小の温泉・銭湯愛好会として知られる。 秘湯会のホームグラウンドは地元の井戸水銭湯E湯だ。 そのE湯が突然、来年1月中旬に廃業することになった…

CITRA PARIWARA(チトラ・パリワラ)

ジャカルタでこの日おじゃましているオフィスからは 国立サッカー競技場が見える。 スカルノ初代大統領時代、1960年に完成。 90,000人弱の観客を収容でき 世界で8番目に収容人数の多いスタジアムである。 前日、女性ECD、Tinaさんに会い、 オランダ軍と戦っ…

TAICHANのチャーハン

ジャカルタの街はどこもかしこも厳戒態勢の雰囲気である。 ホテルに入るにも毎回荷物検査、身体検査がある。 数年前にあったホテルでの爆破事件以来のことだ。 ウォーキング派の僕としては街を自由に歩けないのはさみしい。 タクシーでオフィスに向かう。 び…

雲海を越えてジャカルタへ

午前中、バンコクでの打ち合わせを済ませて ジャカルタに飛ぶ。 インドネシアに行くのは初めてだ。 初めての場所に行くのはいつもワクワクする。 機内から眺める雲海ショーは いつまでも見飽きることがなかった。

冷房、バブル、大渋滞

ルンピニ公園が見渡せるオフィスで 朝から一日ミーティング。 もちろん冷房は効きすぎるくらい効いているから この季節でも防寒具は欠かせない。 MacBook Airの電源コードを うっかり家に忘れてきてしまった。 同僚Yさんの自動車を運転手付でしばしお借りし…

銃撃戦と洪水

新宿駅Beck'sでモーニングプレート1番を注文し、 早めの朝食をすませたら成田エクスプレスに乗る。 2年7ヶ月ぶりに仕事でバンコクにやってきた。 ルンピニ公園近くのホテルSに宿泊。 一年ちょっと前にここで銃撃戦があったとはにわかに想像しづらい。 バンコ…

学ぶ、歩く、学ぶのリズムで

鎌倉にこもっている三日間は ついつい運動不足になる。 朝食前にジョギングに出ていく人も何人かいる。 僕は昼食を終えると休憩時間をすかさず活用して 近所をウォーキング。 歩いていると講義やワークショップの内容が消化されて 必要なものだけが栄養にな…

鎌倉の朝はサラダで始まる

鎌倉の研修所では 三度の食事を工夫してくれるのがとても楽しみだ。 中でも僕は二日目の朝食が一番好きで、 この日は定番の洋食メニュー。 朝取り新鮮野菜がたっぷり揃う。 二種類の自家製ドレッシングもおいしい。 ロールパンやナッツの入ったパンをオーブ…

Stay hungry. Stay foolish.

研修に立ち会うために3ヶ月ぶりに鎌倉に来ている。 4月から数えて5回目の鎌倉だ。 この時間をひねり出すために、 例によって少々寝不足である。 けれど新しいことを集中的に学ぶには 東京からこれくらい距離のある場所で 日常をいったん断ち切っておくのがよ…

ありがとう、Steve

クリエティビティの大切さと クリエティビティがなにをできるか。 生き方、仕事の仕方、 創造した製品・サービスのすべてで教えてくれたSteve、 ありがとう。 僕もクリエティビティの可能性をあきらめずに 残された時間を生きていきます。 (Steveの写真はア…

インドカレーが恋しい日

午前中の打ち合わせが終わって、 午後の打ち合わせまでにはちょいと間がある。 地下鉄で一駅乗って 3月まで出向していた会社の近所までランチを食べに行った。 インドレストランGである。 なかなか本格的なカレーを出す。 僕は主にベジタリアンメニューを好…

「生まれ月」に近づく感覚

いまくらいから冬の入り口あたりまで。 一年中で一番好きな季節だ。 ひんやりした空気が肌に触れ、 なんだか心身ともにリフレッシュできるような気がする。 以前、「デジタルノート」に 「生まれ月は、好きですか」というタイトルで記事を書いたら Mコーチが…

宮崎市定『アジア史概説』(新版: 1973)

6年半ぶりにアジアでも仕事をするようになった。 俯瞰で物を見、考えるのに役立つのは歴史である。 宮崎市定『アジア史概説』(旧版:1947/1948, 新版: 1973)を読む。 ときどきパラパラと目を通すことはあったが 通読したのは初めてだ。 「新版の序」にこう…

町内会の秋祭りを手伝う

秋祭り。 町内会に心ばかりの御神酒代を寄付するようになって数年になる。 地元の顔役のひとり、酒屋のSさんに声をかけられ、 反省会と称する「鉢洗い」にも顔を出すようになった。 今年は御輿をかつぐ人たちに酒食を出す手伝いをした。 この町内はご婦人連…