2012-01-01から1年間の記事一覧

工藤美代子『絢爛たる悪運 岸信介伝』(2012)

工藤美代子『絢爛たる悪運 岸信介伝』を読む。 まずタイトルがいい。 早野透『田中角栄ー戦後日本の悲しき自画像』と並行して読むと、 岸から田中へとつながる時代の日本の政治経済が浮かび上がる。 絢爛たる悪運 岸信介伝作者: 工藤美代子出版社/メーカー: …

障子戦争秘話

居候猫ハエタロウが家猫になろうかとしていた頃、 我が家でちょっとした格闘があった。 ハエタロウはなんせ自由猫だけに 朝な夕な自分の望むときに散歩に出せとがなりたてる。 どっこい同居人は家猫の掟を教えようと、 ハエタロウの思うようにはさせない。 …

2012極私的ベスト10(書籍篇)

今年完読した本は56冊。 週1冊、社会人としてはまぁ無理のないペースであろう。 10点満点で採点して7.0以上獲得した15冊をショートリストとした。 同点書籍を見直し、同一著者著作を複数入れるかどうか再検討した。 読んだ書籍に点数をつけることは 本来さほ…

猪木武徳『経済学に何ができるかー文明社会の制度的枠組み』(2012)

猪木武徳『経済学に何ができるか ー文明社会の制度的枠組み』を読む。 同じ著者の『戦後世界経済史』(2009) を以前読み おおいに啓発された記憶があるので新刊を手にした。 経済学に何ができるか - 文明社会の制度的枠組み (中公新書)作者: 猪木武徳出版社/…

サッカー競技場で一年走り回った

午後8時。2012年の仕事納め。 最後の最後まで懸命に取り組む仕事があるのは なんて幸福なことなんだろう。 選手としてフル出場して サッカー競技場で走り回っていたような一年だった。 私生活では初めて病気で入院して出術をした。 13年間一緒に暮らしていた…

決断、変化、絆

昨年4月から今年3月まで毎月合宿したチームのひとりが タイ・バンコクに赴任することが決まった。 仲間たちで壮行会を開く。 単身で行くか、家族を連れていくか。 家族と一緒なら奥さんは会社を辞めなくてはならない。 仕事人生の転機には家庭にも大きな変化…

年の瀬に寄り道している

年の瀬になると なじみの店にひとわたり寄りたくなる。 犬が電柱におしっこをかけて 縄張りを確認するようなものか。 四ッ谷・鈴傳スタンディングルームに寄る。 いつも店を切り盛りしている ちょっと辛口のおばちゃんの姿が見えない。 気になる。 タイミング…

ハッピー・寄せ鍋・クリスマス!

僕の住む町には魚屋がもはや三軒しかない。 スーパーマーケットに間借りしている魚屋は勘定に入れない。 かつてひいきにしていた店は 旦那が借金を作ったとかでとっくにつぶれてしまった。 駅向こうの「魚卯」は 東京では珍しいコチ、ホウボウも揃えた希有な…

中そうじと小宴会

大そうじをちゃんとやるほどマメではない。 普段は小そうじである。 友人Tさん、Kさんが手伝いに来てくれ、きょうは中そうじ。 二人とも年末になると まるで「お歳暮」のようにそうじにやってくる。 いまどき奇特なことである。がしかし、日程は選べない。 T…

プチひきこもりで真逆の休日

三連休初日。 同居人は副会長と 「東京コピーライターズストリート」収録で出かけている。 もう二年以上、ライター、キャスト、スタッフが ボランティアで続けている「ゼロ円プロジェクト」。 コピーライターたちの新作物語が楽しめるウェブ番組である。 同…

劇団☆新感線『Zipang Punkー五右衛門ロックIII』

劇団☆新感線『Zipang Punkー五右衛門ロックIII』を 渋谷ヒカリエ・東急シアターオーブに観に行く。 歌と踊り満載で20分の休憩をはさんで3時間50分。 18時開演で、終了したらもうすぐ22時であった。 これでもか、これでもかと客のお腹をいっぱいにするのが 「…

インド定食「ターリー屋」オープン

僕が仕事をしているビルの地下2階に 焼きたてナンとインドカレーの店「ターリー屋」がオープンしました。 さっそく偵察。 2種のカレー(豆、シーフード)、 ヨーグルト、ナン(お代わり自由)で790円。 小さなカップのホットチャイが ランチのときはプラス10…

パンダあめなめて中国広告祭

北京、上海からゲストスピーカーを招いて 同僚たちと「中国広告祭報告会」を開きました。 会議室に入ったら中国気分に切り替えていただこうと 音楽とパンダあめを用意しました。 政治経済関係が緊張しているときも、 自由と平和の産物である広告クリエーティ…

ロングセラーの信頼感

こどもの頃から慣れ親しんできた銘柄の食品を 最近なぜかよく買ってくる。 森永ミルクキャラメル。 明治ミルクチョコレート。 丸美屋のりたま。 永谷園お茶づけ海苔。 どれも長年顧客に愛されてきた製品だけに パッケージといい味といいよくできている。 価…

「八京」のさっぱりワンタンメン

昼はなにかさっぱりしたものが食べたくて S駅ビル1階「東京ラーメン八京」を覗く。 カウンター6席の店を おばさんひとりで切り盛りしている。 ワンタンメン650円。 茶碗ご飯と生卵を付けてもらってプラス100円。 ワンタンメンのチャーシューを ご飯にのせて…

足の裏、悦ぶ

週末のそうじも洗濯も終えて まだ日が残っている。 ウォーキングに出かけます。 落ち葉を敷き詰めた土の道を早足で歩くと なんだか足の裏が悦びます。 土踏まずを指圧されてるみたいなもんだな。 呼吸のピッチを上がってゆくと 体中に酸素が回ってきて、ああ…

有限の時間を慈しむ

客人の訪れぬケの日は僕が台所に立って 同居人の賄いと自分の晩酌ご飯を用意する。 プレミアムモルツ小瓶の栓を抜き小皿を一品。 「立ち呑みハエタロウ」で一杯やりながら準備する。 早い話がキッチンドリンカーですな。 支度ができたら先に同居人に食べさせ…

忘れ去られた思想家、武藤貞一

坂野潤治『日本近代史』(2012) を読んでいて 気になった名前があった。 「武藤貞一」である。 この好戦的で合理主義的な軍事評論家が 1937年9月7日に発行したこの本 (引用者注:『日支事変と次に来るもの』)には、 驚くべき予測が並んでいる。 (『日本近代…

福井県永平寺の酒「黒龍」逸品

このところ気に入っている日本酒「黒龍」です。 もっとも安価の銘柄「逸品」を買ってきて燗をつけてみます。 しっかりした酒蔵なら ラインナップで一番安い価格帯の酒づくりでも 決して手を抜かないはずです。 いや、むしろその酒を飲めば蔵の理想、実力が計…

なんとなく群れて忘年会

この数年間で今年は一番忘年会が多いような気がする。 経済が低迷し先行き不透明な時代には 人はなんとなく群れて安心したくなるというのが僕の見立てだ。 今週来週あたりが会社などの忘年会のピークか。 一次会でサッと解散するのも近年の特徴だ。

北京で巣ごもり

北京から友人が来ていて 一緒にご飯を食べることになった。 こんなアプリが北京で人気になっていると その友人が教えてくれた。 画面でレストランを選択し料理を注文すると 店が委託した会社スタッフが自宅まで配達してくれる。 つまりその会社は他人の店の…

坂野潤治『日本近代史』(2012)

日本近現代史を勉強している。 「幕末から戦前の激動期を一望に収める決定版!」(本書腰巻より)、 板野潤治『日本近代史』(2012)を読む。 日本近代史 (ちくま新書)作者: 坂野潤治出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/03/01メディア: 新書購入: 7人 ク…

なぜ鎌倉でアイデアが浮かぶか

12月の研修合宿も三日目、最終日。 不思議なもので鎌倉に籠っていると 自分の仕事について次々アイデアが浮かぶ。 人の話を聴いたり リラックスして雑談する機会が増えるからなのか。 東京に戻ったらさっそく実行するべく、 何人かの塾生たちに声をかけ協力…

僕もご褒美をいただく

鎌倉合宿の折には 昼休みにウォーキングを楽しむ。 この習慣も早1年9ヶ月、 四季折々の変化を体感している。 研修で頭をたっぷり使った後は 足裏まで動かしてバランスを取るのが気持ちいい。 自分の身体の一番上から一番下までフル動員して 未知の領域にチャ…

巨大楽器が鳴いている

きょうから二ヶ月ぶり、二泊三日の鎌倉合宿。 前日芝居を観て少々夜更かししてしまったから眠たい。 きょう明日のセッションは昨年僕が参加した アート・テクノロジー・ソサエティの祭典Ars Electronicaに関連する。 オーストリア第三の都市リンツで 毎年9月…

満劇「まゆつば中目黒版」@ウッデイシアター中目黒

風刺劇とは言えない。 ギャグで笑わせるだけでない。 不条理などと手垢のついた言葉で形容したくもない。 つまりは脚本がよくできている。題名もいい。 ウッディシアター中目黒に 満劇(満員劇場御礼座)「まゆつば中目黒版」を観に行った。 全6話のオムニバ…

秋がずんずん過ぎていった

旅に出ている間に 僕の好きな秋がずんずん過ぎていってしまった。 次の秋が来るまでまた一年待つのかと思うと 気が遠くなってしまうよ。

栴檀の切れ端で遊ぶ

近所のコインランドリーに出かけるついでに 公園横のM材木店を覗く。 親父が道楽と小遣い稼ぎで木工品を作っているのだ。 素材の感触が残るものが見つかると時々買う。 値段はちょいと張るが 本日僕が気に入ったのは栴檀の切れ端。 君は双葉より芳しだったの…

犬印鞄製作所キャリーバッグ(赤)を買った

この1年9ヶ月、海外出張が多い。 荷物を最小限にまとめるので 機内持ち込み可能のキャリーバッグを使う。 無印良品の製品である。 酷使が響いたのか一部が破れかけ、 とうとうデリーでキャリーバーが持ち上がらなくなった。 中途で金具が引っかかってしまう…

牛深の真鯛に踊らされる

熊本牛深の祭りに参加している友人Nさんから 夕刻、宅急便で真鯛が届いた。 前夜、同居人に予告連絡メールが入っていたのだ。 体重計で測ると2.3kgあった。 ただちに臨戦態勢に入る。 僕はうろこはがし班、副会長は内蔵処理班、 同居人はオーブン塩焼き班と…