教養としてあなたの脳裏に描かれた風景なのだよ(高羽 哲夫)

クリッピングから 朝日新聞2022年12月10日朝刊別刷be 山田洋次「夢をつくる」11 「おかみさん」だった高羽さん 高羽さん(哲夫<たかは てつお> カメラマン、 1926-1995/引用者注)とは ロケハンで日本全国を歩きました。 1980年代から地方都市の過疎化が…

「老年にはなったけど…」(第1回) もうすぐ70歳 (四方田犬彦)

クリッピングから 月刊白水社 vol.343(2022年8月18日配信) webふらんす「老年にはなったけど…」(四方田犬彦) 第1回 もうすぐ70歳 人、中年に到る作者:四方田犬彦白水社Amazon 『人、中年に至る』を一気に執筆したのは 2010年の1月から3月にかけてのこと…

切手の謎を解く

母の暮らすケアハウスへ訪問治療をお願いしているY歯科。 請求書、領収書を送ってくれる事務担当スタッフの方が 切手マニアであることに気づいた。 以来、ノートにスクラップしておいて、 いつ発行され、どのシリーズの一枚か、謎解きのように調べている。 …

「安西水丸展」を旅してきました

世田谷文学館で開催中の「安西水丸展」、 覗いてきました。 訪れたみなさん、上手に場所を譲り合って、 密を作らないよう空間を使っています。 コロナ禍での作品鑑賞の秘訣を僕も学んできました。 水丸さんとお仲間たちが残してくれた宝物殿を めいめい自由…

光浦靖子『50歳になりまして』(文藝春秋、2021)

文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」の 木曜パートナーを務めていた光浦靖子。 光浦の最新刊『50歳になりまして』(文藝春秋、2021)を読む。 50歳になりまして (文春e-book)作者:光浦 靖子文藝春秋Amazon(装丁/大久保明子、装画・カット/死後くん…

岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』(スイッチ・パブリッシング、2020)

高橋源一郎「飛ぶ教室」(NHKラジオ第二/金曜21:05〜21:55) 二コマ目【きょうのセンセイ】で紹介されて興味を持った。 岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』 (スイッチ・パブリッシング、2020)を読む。 死ぬまでに行きたい海作者:岸本 佐知子スイッチ・パ…

東へ進む船になる家(小林真希子)

クリッピングから 讀賣新聞2020年8月3日朝刊 読売歌壇(俵万智選) 今週も独断で選んでみました。 3首に絞りきれず、僕の好きな歌4首です。 梅雨晴れの風にふくらむカーテンに 東へ進む船になる家 平塚市 小林真希子 【評】帆のようにふくらむカーテン。 比…

多和田葉子『星に仄(ほの)めかされて』(講談社、2020)

三部作の心づもりで書かれ始めた多和田葉子の長編小説。 著者によればもっと長い物語になるらしい。 第二部『星に仄(ほの)めかされて』(講談社、2020)を読む。 星に仄めかされて作者:多和田葉子発売日: 2020/05/19メディア: Kindle版地球にちりばめられ…

多和田葉子『地球にちりばめられて』(講談社、2018)

6/2付讀賣新聞朝刊のインタビュー(聞き手:文化部・待田晋哉)で 作者・多和田葉子は新作『星に仄(ほの)めかされて』について こう発言している。 この旅をする若者たちはまだ家族も、定職もない。 モラトリアムのような存在です。 社会の経済を支える柱…

ツポレフ114を眺めて、記憶を呼び起こす(佐藤優)

クリッピングから 朝日新聞2020年5月1日朝刊 佐藤優さん、中村うさぎさんの同志社カフカ講座(第2期)が コロナウイルス感染拡大の影響で開講未定になっています。 佐藤さんの近況を朝日の記事で見つけました。 リレーおぴにおん 私のおこもり術(1) 人との…

飛行機のビジネスクラスに乗っているように

ときどき気分転換に駅前の喫茶Dに出掛けます。 いまは図書館の閲覧室が休止中なので、 参考書と赤色シート持ち込みで勉強している若者がいます。 タケオキクチの帽子をカウンターに置き、 スーツ姿でペンを走らせる年輩男性の姿も見かけました。 原稿の校正…

久住昌之/谷口ゴロー『孤独のグルメ』(扶桑社文庫、2000)

酒を飲まない井の頭五郎が、 仕事の合間、街のどこかで空腹を満たす。 選ぶ店は現実に存在している店だ。 原作・久住昌之/作画・谷口ゴロー『孤独のグルメ』(扶桑社文庫、2000)を読む。 孤独のグルメ (扶桑社文庫)作者: 久住昌之,谷口ジロー出版社/メーカ…

池内紀『今夜もひとり居酒屋』(中公新書、2011)

文字を追いながら、どこかの町の夕暮れ時、 僕もふらり寄り道している。 池内紀『今夜もひとり居酒屋』(中公新書、2011)を読む 今夜もひとり居酒屋 (中公新書)作者: 池内紀出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/06/24メディア: 新書 クリック: 5回こ…

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋、2013)(再読)

自分にとって本の読み頃というのは 他人とは一切関係ないんだなと実感する。 村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 (文藝春秋、2013)を再読。 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: …

韓国ナンバーワンCDが会社に遊びに来た

韓国の友人Tが13年ぶりに日本に来ています。 A社の招待でセミナーを2回やるのが目的です。 僕が勤めている会社を見学したいというので、 宿泊している愛宕のホテルまで迎えに行きました。 本社ビルの主だった場所を案内し、 社員食堂にも連れて行きました。 …

待ち待ち待ちの一日

バンコクからの帰国便は早朝、もしくは深夜。 今回は深夜便となった。 あまり早く空港に行っても仕方ない。 フロントで交渉してチェックアウトを2時間、 無料で遅らせてもらった。 14時までは部屋で過ごせる。 17時にタクシーを予約して、まだ3時間ある。 ア…

未完成な新規プログラムが面白い

今回は日程の都合で会期4日のうち、 後半二日間だけ地域国際広告祭アドフェストに参加する。 事前にあらかた見たいものはチェックしておくが、 後は現地で臨機応変、行き当たりばったりで覗くことにしている。 初参加のときはフルに見た方がいいが、 回を重…

スーパー裏方Eさんに助けてもらった

会議二日目は9時に開始、13時で終了。 ランチを済ませたら散開です。 目が回るほど多忙な参加者が多数いるので、 そのスケジュールを調整するだけでも一仕事です。 (僕も東京で裏方を務めることがあるのでよく分かります) 費用や時間をなんとかやりくりし…

喧噪から切り離された空間で

少し早めに目覚ましをかけ、 シャワーを浴びたら、めまいリハビリ体操(もう11ヶ月目)。 (食堂で見かけたトカゲ。人間が近づいてきたら逃げ足の速いこと!) 朝食を取るレストランに出かけたら、 会議に参加する同僚たちはまだ誰も現れません。 バンコク市…

茶碗カレーが食べてみたくて

9ヶ月ぶりの海外出張でタイに出かけます。 JALのラウンジに寄るのも久しぶりです。 和食中心のメニューにしたのだけれど、 どうしてもビーフカレーが食べてみたくて、 茶碗カレーにしてみました。 旅するときは食べる量を控えめにする方が体調を保てるので、…

猫バカ日誌(写真篇)

関西方面の友人に会いに泊まりがけで出掛けている同居人に 楽浪(ささなみ)、大王の本日の様子を写真で伝える。 (近頃はお膳の下が定位置になった楽浪さん) (iPhoneに寄ってきたのでピンボケになった大王) 「猫バカ日誌」ですねぇ〜

極私的ベスト2018(その他篇)

2018年、独断と偏見のみの極私的ベスト(その他篇)です。 ご笑覧ください。 第1位 浪江ツアー(楽浪引き取り) 副会長の運転するクルマで福島県浪江町在住の ボランティアAさんの家まで楽浪(ささなみ)を引き取りに出掛けました。 3.11以降に産まれ、猿や…

東京メトロ「地下謎への招待状2018」

東京メトロが面白そうな遊びを仕掛けてますね。 「東京を、謎と旅する—地下謎への招待状2018」です。 駅貼りポスターによれば、 「シリーズ累計参加者25万人突破!! 東京メトロに乗って謎を解く体験型ゲーム大好評開催中!」とあります。 知る人ぞ知るイベント…

美々卯のうどんすき

モナコに住む20年来の友人が 都心近郊の紅葉目当てに東京にやってきています。 なんでもテレビでちゃんこ鍋の特集を見たらしく、 鍋料理を食べてみたいと言います。 同居人と相談し美々卯京橋店にご案内しました。 (京橋店は外観に風格があります) 美々卯…

朝まで語り合ったシリアを覚えているだろう?

スクラップブックから 朝日新聞2018年10月17日朝刊 特派員メモ ダマスカス 残っていた安宿 シリアの首都ダマスカスを訪れた。 バックパックを背負って旅してから、13年ぶりだ。 中心部は多くの買い物客でにぎわい、 内戦下にあるのが信じられないほどだ。 と…

齋藤酒場で赤星・冷やしビール

明日は勤務先で6月から試験的に導入された インプットホリデー5回目。 新入社員から社長まで一斉に休暇を取って、 それぞれのインプットに努める。 どんなインプットをしたか、報告の義務はない。 シニア社員の僕にもこの休暇が付与される。 有難いね。 十条…

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(2013)

ベストセラーにも自分の読み頃というものがあるようだ。 僕にとってはいまがタイミングだった。 村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 (文藝春秋、2013)を読む。 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年作者: 村上春樹出版社/メーカー…

南巨摩郡・奈良田温泉に来ている

旅の資金を提供してくださった奇特な方が天国にいらして、 秘湯会副会長とふたり、奈良田温泉に来ている。 ここに来るのはもう十年ぶりくらいだろうか、 名湯で知られる白根館だ。 内湯がふたつ、露天風呂がふたつ。 男女日替わりですべての湯を堪能できる。…

佐藤優『十五の夏(下)』(幻冬舎、2018)

58歳の作家/大学教授・佐藤優の原点が 15歳の佐藤優にあることがとてもよく分かる。 1975年夏、筆者15歳の時の 東欧・ソ連42日間の旅の記録だ。 佐藤優『十五の夏(下)』(幻冬舎、2018)を読む。 視覚とメモで記憶するという佐藤の筆は 細部の具体性が驚…

池上彰『知の越境法 —「質問力」を磨く』(光文社新書、2018)

金曜日に務めを終えると、 月に一度か二度、紀伊國屋書店新宿本店に行く。 平積みの本、本棚の本、書店員のPOPなどを眺めながら 店内を何周かそぞろ歩きをし、 小遣いで買える範囲の本(主に文庫、新書)を何冊か仕入れる。 Amazon、公立図書館では見つから…