2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

社会の問題は構造的に考えなければならない(斎藤幸平)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月31日朝刊 オピニオン&フォーラム 再びマルクスに学ぶ 大坂市立大学准教授 斎藤幸平(さいとう・こうへい)さん —「生態系が崩壊しようとしている」 「行動を怠る大人は悪だ」と訴えた16歳の環境活動家、 グレタ・トゥン…

今も登板してゐる金田(えんどうけいこ)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月30日朝刊 読売歌壇 俵万智選 我の名を忘れし祖父の脳内で 今も登板してゐる金田 狭山市 えんどうけいこ 【評】今月亡くなった往年の名投手、金田正一。 祖父は、ニュース等で名前を耳にしたのだろう。 「我」の複雑な心…

カエルくん、庭に遊びにやってくる

同居人の庭にカエルくんが遊びにやってきました。 新顔ですね。 横腹に緑の縞がありました。 さて、どこに潜んでいるか、分かりますか? 庭にはトカゲ、蝶、鳩、雀、メジロ、シジュウカラ、 ヒヨドリ、ムクドリなどがやってきます。 カエルくんはときおり訪…

池内紀『今夜もひとり居酒屋』(中公新書、2011)

文字を追いながら、どこかの町の夕暮れ時、 僕もふらり寄り道している。 池内紀『今夜もひとり居酒屋』(中公新書、2011)を読む 今夜もひとり居酒屋 (中公新書)作者: 池内紀出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/06/24メディア: 新書 クリック: 5回こ…

佐藤優『人生のサバイバル力—17歳の特別教室』(講談社、2019)

沖縄県立久米島(くめじま)高等学校生徒を対象に 2018年6月2日〜3日に行われた特別授業の内容を元に再構成した本。 久米島は著者の母親の生まれ故郷である。 佐藤優『人生のサバイバル力—17歳の特別教室』(講談社、2019)を読む。 人生のサバイバル力 17歳…

高崎卓馬『オートリバース』(中央公論新社、2019)

松戸市立第六中学校。 二年生の同じクラスに同じ日に転校してきた チョクこと橋本直(なお)とタカシナこと高階良彦(よしひこ)。 学校も級友も面白くない二人は授業をさぼり、 アイドル小泉今日子の親衛隊に入ることを決める。 高崎卓馬『オートリバース』…

各紙の奮戦、どれだけ伝わったのでしょうか(池上彰)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月25日朝刊 池上彰の新聞ななめ読み(10月) ラグビー日本代表の敗退 躍進と壁 解説も奮闘 池上さんが自認するほどのラグビー好きとは知りませんでした。 10月はラグビー日本代表敗退を取り上げ、 各紙を「ななめ読み」し…

何でもできると思わせちゃいかんのだ(後藤田正晴)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月23日夕刊 時代の栞(TOKI NO SHIORI) 「情と理」 1998年刊 後藤田正晴 ◀◀政と官のあり方は 官邸主導が完成 官の意欲そぐ (略) 「政治が国の方向性を決めるが、全能ではなく、 ゆがみが出たら行政が防ぐ」。 2005年に9…

参加者同士が学び合う Peer Learning Session

若者たち向けワークショップ、 目玉のひとつが Peer Learning Session です。 世界各オフィスから選抜された24名。 既に注目される代表作があります。 (Love & Hateと呼ぶIce Breaking Sessionを最初にやります) 3週間前に4名にお願いして 30分のプレゼン…

terakoya旋風を巻き起こした

半年に1回、世界各国のクリエーティブ・リーダーが集まる会議を 僕がコーディネートしています。 一日半にわたる白熱の議論をオブザーブする権利を得た若者4人です。 ロンドン、ワルシャワ、ジャカルタ、台北からやってきました。 (前列左から、David、Kasi…

天使の軽さとなりてゆく秋(横田英子)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月21日朝刊 読売歌壇(俵万智選) 最優秀句から 病む母の二十二キロとかぎりなく 天使の軽さとなりてゆく秋 京都市 横田英子 【評】二十二キロという具体的な数字に胸をつかれるが、 「天使」の軽さという美しく前向きな捉…

バラードの蜂蜜煮を作ってみました

山形生まれの西洋梨「バラード」が 築地で小料理屋を経営する女将さんから届きました。 西洋梨のバートレットとラ・フランスを掛け合わせた品種で、 1999年に登録されています。 試しに一個剥いてみたら、熟すにはまだ早すぎたようです。 蜂蜜でシロップを作…

知らないは、わかるへの第一歩(中西進)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月16日朝刊 時代の証言者 令和の心 万葉の旅 中西進(なかにし・すすむ) 第1回 元号 天の声で決まるもの 新元号「令和」の考案者とされる中西進さんは、 90歳になった今も取材に講演に東奔西走、 執筆にも忙しい毎日を送…

池上彰「知ら恥」シリーズ(角川新書、2009-)

2009年から2019年まで年1冊、10年続いてきた 池上彰の「知ら恥」シリーズ(角川新書)。 全10巻を手元に揃えて随時参照できると ニュースの読み解きに助かるだろうなと思った。 (最新2巻以外は古書店で格安で購入できる) 池上彰『知らないと恥をかく世界の…

一瞬見ぬふりをしようと思いましたが(篠田裕美)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月17日朝刊 読者投稿欄「ひととき」 カラスのおかげで 埼玉県桶川市 篠田裕美 パート 56歳 朝、ごみ出しに行ったら、 カラスにでもやられたのだろうか、やぶけた袋から ごみが3メートル四方に散乱し、 それはそれは悲惨な…

そして 私たちの頭をたたきに来る!(諏訪萊吐)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月16日朝刊 こどもの詩 2歳の弟 諏訪萊吐(らいか) 弟はフライパンが好き お母さんが取れないように 高い所にかけておいても 台にのぼって取ってしまう。 そして 私たちの頭をたたきに来る! (茨城県ひたちなか市・髙野…

ストックホルムで水俣病の娘を見せた母

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月14日朝刊 訃報 坂本フジエさん 94歳 (さかもと・ふじえ=胎児性水俣病患者・坂本しのぶさんの母) 水俣病 悲劇訴え (mainichi.jpより引用) 水俣病で4歳の長女を亡くし、 次女・しのぶさん(63)も胎児性水俣病患者とし…

残りいしこの世の息を吐き終えて(中西みよ子)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月14日朝刊 読売歌壇(俵万智選) 疲れたら浮かんでいよう人間は 泳がないことだって選べる 狭山市 えんどうけいこ 【評】水難事故に遭(あ)ったときにも「浮いて待て」という。 水との関係だけでなく、 生き方についての…

また行けるといいね、男2人の温泉旅(佐藤明子)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月11日朝刊 読者投稿欄「声(Voice)」 78歳・20歳 祖父と孫の温泉旅 ヘルパー 佐藤明子(東京都 47) 20歳の長男が夏休み中、 私の両親が住む福島へ遊びに行った。 「お金を使わず放っておいて」と伝えたが、 78歳の父が…

イマニュエル・ウォーラーステイン『入門・世界システム分析』(藤原書店、2006)

著者ウォーラーステインは「はじめに」で 「本書は、世界システム分析の入門である。 なにか決定版のようなものとして世に送るものではまったくない」 と控えめに記している。(p.16) 一方山下範久「訳者あとがき」によれば 「ウォーラーステイン本人が、明…

AI技術と全体主義は目指すことが似ている(新井紀子)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月11日朝刊 新井紀子のメディア私評 「もしも」から考える ソ連がAIを駆使したなら 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏のインタビュー 「AIが支配する世界」(9月21日付本紙オピニオン面)を読んだ。 歴史に「もしも」は禁…

体の中に灯がともった気がした(白鬚萌)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月7日朝刊 カフェ店員ロボ 私の分身 難病患者らが遠隔操作 「人の役にたてる」喜び 障害や難病で寝たきりなどの人がロボットを遠隔操作して接客する 「分身ロボットカフェ」が7日、千代田区大手町にオープンする。 ロボッ…

同志社講座「フランツ・カフカ『城』を読む」開講

佐藤優さん、中村うさぎさんが講師を務める 同志社講座「フランツ・カフカ『城』を読む」開講。 京橋サテライト・オフィスに社会人中心に60〜70名ほど参加。 遠隔講義システムを利用して同志社大学今出川、京田辺両キャンパスから 学生15名ほどが出席した。 …

海の家閉ざす店主の心地して(矢島佳奈)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月7日朝刊 読売歌壇 俵万智選 最優秀句(3点)より 海の家閉ざす店主の心地して赤いペディキュア落とす初秋 船橋市 矢島佳奈 【評】夏の終わりの寂しさが、上の句の比喩と、 下の句の具体的な行為によって、的確に伝わって…

池上彰『知らないと恥をかく世界の大問題7』(角川新書、2016)

300頁足らずの手軽な新書ですが、 構成が工夫され、解説の密度が濃いのが魅力です。 知る人ぞ知る、池上彰さんの「知ら恥」シリーズ、 『知らないと恥をかく世界の大問題7—Gゼロ時代の新しい帝国主義』 (角川新書、2016)を読む。 知らないと恥をかく世界の…

枯れ木も山の賑わい隊、任務完了

近所で酒屋を経営していたSさんから 久々に招集が掛かりました。 秋祭りの神輿休憩所の手伝いです。 Sさん夫人を女親分とする女性裏方チームが主力部隊。 Sさんと僕は自称「枯れ木も山の賑わい隊」です。 以前数人はいた男性軍は S酒店が店を閉じてから居場…

日本語の外に出て行く必要があるんです(沼野充義)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月4日夕刊 にほんご コトバを生きる 翻訳がつなぐ 世界文学 東京大学教授 文芸評論家 沼野充義(ぬまの・みつよし)さん (略) 「外国語を学ぶのはエネルギーが要ります。 でも、そのエネルギーのおかげでクリエイティブ…

日本再建に情熱を傾けたい気持ちは今の方が強い(中村喜四郎)

クリッピングから 朝日新聞2019年10月4日朝刊 インタビュー 保守政治家が選んだ道 自民は権威主義化 自浄能力は絶望的 強い野党育てねば 元建設相・衆院議員 中村喜四郎さん 僕が動向を注目している政治家のひとり、 中村喜四郎さんが珍しく朝日のインタビュ…

瓶詰ジュンサイ、山葵付きで届きました。

初台で洋食レストランZHを経営している女将Tさんから 同居人に瓶詰ジュンサイが届きました。 徳島産種なしスダチを同居人がTさんに送った御礼です。 「山葵醤油で召し上がって下さい」と堂々本山葵一本付き! お互いの好意に基づく物々交換は楽しいものです…

新レジ導入に300万円かかる

クリッピングから 朝日新聞2019年9月30日夕刊 消費税10%増税関連記事 家族経営の店 レジ費用重い 東京都目黒区で約100年続く酒屋「ますかわ本店」も 30日に閉店する。 店主の土橋彰さん(66)は4代目。 16年前にフランチャイズ傘下に入りながらも、 地元の…