2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

EU懐疑派勢力はなぜ定着したのか(池上彰)

毎週最終金曜日のお楽しみは 朝日新聞月イチ連載「池上彰の新聞ななめ読み」 2019年5月31日付朝刊より 欧州議会選で見えたもの EU懐疑派の定着 なぜ イギリスの離脱をめぐる混乱など、 このところニュースになることの多い欧州連合(EU)ですが、 欧州議会選…

銀河系の孤独な惑星をつなぐ仕事

僕がこのセッションを前任のKさんから引き継いで8年ちょっとになる。 初めの頃は、「グローバル」「クリエーティブ」「ネットワーク」と言っても どこから手を付けていいやら分からず、まったく手探りだった。 それでも高い目標を掲げて根気よく説明を続ける…

16都市の同僚が東京に集まってくる

クリエーティブ・アドバイザーとして 後方支援の仕事をしている。 年に2回担当するビッグ・イベント週が前日から始まっている。 海外、国内の若手からベテランまで同僚たちに集まってもらい、 ワークショップ、作品選考会を実施する。 半年前から相棒のプロ…

WHOが「ゲーム障害」を精神疾患と認定した

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月27日朝刊 ゲーム依存は疾患 WHO決定 予防・治療 開発進展へ スマートフォンなどのゲームにのめり込んで 日常生活に支障をきたすゲーム依存症が、 国際的に「ゲーム障害」という疾患として認められた。 25日、世界保健…

池上彰『おとなの教養2—私たちはいま、どこにいるのか?』(NHK出版新書、2019)

世の中で起きている大切なことを分かりやすく解説してくれる ジャーナリスト・池上彰さん。 その本質は硬派である。ヤワでない。 好評だった『おとなの教養』(NHK出版新書、2014)続編、 『おとなの教養2—私たちはいま、どこにいるのか?』 (NHK出版新書、…

朱野帰子『わたし、定時で帰ります』(新潮社、2018/新潮文庫、2019)

世を挙げての「働き方改革」の時流に乗っかった作品と思いきや、 人物描写にリアリティがあって最後まで一気に読ませてしまう力がある。 朱野帰子(あけの かえるこ)『わたし、定時で帰ります』 (新潮社、2018/新潮文庫、2019)を読む。 わたし、定時で帰…

50代後半のバランス保持能力は20代の半分以下

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月19日朝刊 わずかな段差もリスク 増える高齢労働者 「転倒対策」呼びかけ 図解「年をとるにつれ身体機能は低下する」 (20代と55〜59歳を比べると) 50代後半になると20代に比較して バランス保持能力が48%に落ちる事…

使える歯は使った方がいいんです(歯科衛生士Mさん)

かかりつけの歯医者M歯科へ。 左上歯茎が腫れていて診てもらったら、 右奥の親不知がすっかり虫歯になっているのが分かった。 この8年お世話になっている歯科衛生士Mさんに 「人生100年時代だから、使える歯は使った方がいいんです」 と教えられる。 (琥珀…

がまださない時間をじぶんで、つくる(益城町)

スクラップブックから 讀賣新聞2019年5月23日朝刊 折々のことば 鷲田清一(1471) がまださない時間をじぶんで、つくる それが、がまだすためのポイントです 益城(ましき)町・交流情報センターの貼り紙 熊本地震後、県内でもとくに被害の大きかった益城町…

小室直樹『奇蹟の今上天皇』(PHP研究所、1985)

社会学者・橋爪大三郎が『小室直樹の世界—社会科学の復興をめざして』 (ミネルヴァ書房、2013)に書いている。 橋爪は小室の愛弟子のひとりである。 小室博士の関心を惹きつけた人物が、戦後日本に三人いる。 昭和天皇、田中角栄、そして三島由紀夫である。…

小室直樹/山本七平『日本教の社会学』(ビジネス社、2016/講談社、1981)

「戦後日本は民主主義国家ではない」と言われたら、 「何を言っているんだろう」と思うだろう。 さらに「戦前日本は軍国主義国家ではない」と続けられたら、どうだろう。 小室直樹/山本七平『日本教の社会学—戦後日本は民主主義国家にあらず』 (ビジネス社…

なんかい ころんでも(児玉ひかり)

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月20日朝刊 「書く」新時代の決意 なんかいでも おきあがる ころんでも ひかり 東京都江戸川区立下鎌田東小学校2年 児玉ひかりさん(7) (略) ことしの3月3日に、 ちいさいころのともだちとにいがたへスキーにいきま…

共通点はよく寝ること

ふたりと二匹(大王、楽浪)で仲良く暮らしています。 大王は人懐っこくて、楽浪さんはお転婆。 (晴れた日の出窓は絶好の昼寝スペース。二匹で代わる代わる使ってます。 写真上は大王) 共通点はよく寝ること。 あ、それは僕も一緒か。

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋、2013)(再読)

自分にとって本の読み頃というのは 他人とは一切関係ないんだなと実感する。 村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 (文藝春秋、2013)を再読。 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: …

K眼科からMARUZEN &ジュンク堂書店へ向かう

6カ月に一度、渋谷にあるK眼科でH先生に 緑内障の進行について検査をしてもらう。 先生は広尾のN病院を定年退職してからK眼科に勤務するようになり、 僕も診察を受けるために通うようになった。 この日先生に急用が入り、I先生に代診をしてもらった。 特に病…

宝物はいつか消えるものなのよ(駄菓子屋のおばさん)

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月16日朝刊・読者投稿欄 宝物はいつか消えるものなのよ 中学生 佐野達哉(静岡県 14) 僕が小学3年の頃、 「宝物はなに?」と駄菓子屋のおばさんに聞いた。 おばさんは一瞬こまったような表情をしてから言った。 「戦争…

半休を取って母の所用を手伝いに行く

午後半休をいただき、ケアハウスで暮らす母の所用を手伝いに行く。 3食の食事、風呂、デイケア(希望者・別料金)、 ヘルパー(別料金)が付く公共施設だ。 母が自分で空き部屋を見つけ、引っ越しも自分で業者に頼んで済ませた。 僕は月に一回程度の手伝いだ…

朱野帰子『マタタビ潔子の猫魂』(メディアファクトリー、2010)

「わたし、定時で帰ります—ハイパー」が期待以上に面白かった。 朱野帰子のデビュー作『マタタビ潔子(きよこ)の猫魂(ねこだま)』 (メディアファクトリー、2010)を読む。 マタタビ潔子の猫魂(ねこだま) (ダ・ヴィンチブックス)作者: 朱野帰子出版社/メ…

2020年完成予定、中国の「社会信用システム」

スクラップブックから 讀賣新聞2019年5月13日朝刊 70年の中国 大国の現実(5) 信用度で国民管理 「点数気になって仕方ない」 上海中心部にある上海市第一中級人民法院(地裁)前の 公告用電光掲示板に、企業名や個人名がいくつも表示されている。 ローン未…

篠山紀信『ATOKATA』(日経BP社、2011)

日常生活を突然破壊されることがどんなものか。 収録された写真一枚一枚が静かに丁寧に伝えてくれる。 篠山紀信『ATOKATA』(日経BP社、2011)を見る。 2011年3月の東日本大震災直後に篠山が現地を訪れ フィルムに収めた作品集。 朝日新聞連載インタビュー記…

村上春樹「猫を棄てる—父親について語るときに僕の語ること」(2019)

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月10日朝刊 村上春樹さん、父の従軍記す 部隊が捕虜処刑 「幼い心に強烈」 作家の村上春樹さん(70)が、 父・千秋さんの中国大陸での従軍経験についてエッセーをつづり、 10日発売の月刊総合誌「文芸春秋」6月号に寄せ…

不正の動機が分からないままだ

この事件、朝日の記事を読んだ以降、 どうなっているのか気になっていた。 スクラップブックから 讀賣新聞2019年5月10日朝刊 東洋英和トップ研究不正 調査委 著書に捏造 認定 東洋英和女学院大(横浜市)が、 同大を運営する学校法人・東洋英和女学院(東京…

「おっちゃん、いてるか」「いてる、いてる」

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月9日朝刊 「折々のことば」鷲田清一(第1456回) 「かみます」 動物園の立て札 大阪圏の動物園では猛獣の檻(おり)の前に こんな立て札があるそうだ。 そういえば大阪府警の痴漢防止ポスターは「チカンアカン」。 い…

あの黒板が私を教師にしてくれたのかな(三村三千代)

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月8日 読者投稿欄「ひととき」 あの黒板のお陰で 三村三千代 8歳ごろまでの私は体が弱く 学校も休んでばかりの子どもだった。 ある日、私の枕元で母がいつになく優しい声で 「元気になったら何か欲しいものを買ってあげ…

朱野帰子『わたし、定時で帰ります—ハイパー』(新潮社、2019)

夜が更けてくると、哲学書や思想書より 肩の凝らない小説がいいな、と思う。 朱野帰子『わたし、定時で帰ります—ハイパー』(新潮社、2019)を読む。 わたし、定時で帰ります。 :ハイバー作者: 朱野帰子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2019/03/29メディア: …

藤井箕吉『風のほとりに』(風力舎、2017)

久しぶりに箕吉さんの句集『風のほとりに』を読み返す。 代表作であり、箕吉さんが本の題名に選んだ句は 僕も大好きな一句だ。 五月来る 風のほとりに 椅子を置く 「あとがきにかえて」から引用する。 プラトンのイデア論は、こう言います。 例えば母という…

そうか、そんなことで悩んでいるのか

のんびりとした10連休です。 徒歩と自転車で行ける範囲で日々暮らしています。 新聞も読まず、テレビも見ません。 本を読み、猫と遊び、同居人と自分の賄いごはんを作り、 洗濯をして、掃除をして、買い物をして、 ときどき散歩をしたり、体操をします。 一…

いたいところあったら いってね(安助美咲)

スクラップブックから 讀賣新聞2019年4月25日朝刊 こどもの詩 かげふみ 安助 美咲 だいじょうぶだと おもうけど いたいところあったら いってね ふまないように するからね (埼玉県宮代町・姫宮成就院幼稚園年中) こどもの発想、表現には いつも驚かされま…

池上彰さんの、新聞読解ワークショップ(4月)

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月26日朝刊 池上彰の新聞ななめ読み スリランカのテロ 犯行組織像 どう書くか 毎月最終金曜日の朝日朝刊は この連載が見逃せません。 池上さんがこの一ヶ月の記事で何を取り上げるか。 主要各紙を比較してどう読むか。 …

撮って撮って見えることがある(篠山紀信)

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月25日朝刊 語る—人生の贈りもの— 写真家 篠山紀信(第15回) 震災を撮って撮って見えたこと 東京の事務所で写真を選んでいるときに、 東日本大震災が起きました。 すごいことになった、怖いことになったと思っていまし…