宗教

この法律にはカルト団体とは何を指すかを定義していない(Phillipe Mesmer)

クリッピングから 毎日新聞2022年12月5日朝刊 「私が思う日本」(毎日新聞デジタル連載コラム) フィリップ・メスメール記者(ルモンド紙東京特派員) 最近、フランスにとても興味を持っている日本の国会議員と 昼食を共にする機会があった。 私たちはフラン…

副島隆彦/佐藤優『ウイルスが変えた世界の構造』(日本文芸社、2021)

年一冊のペースで出版される二人の対論を楽しみにしている。 考え方の違いは明瞭にあるが、 二人とも己の持つ全知見を背景に語っていることが伝わってくる。 副島隆彦/佐藤優『ウイルスが変えた世界の構造』 (日本文芸社、2021)を読む。 ウイルスが変えた…

橋爪大三郎評:佐藤優『池田大作研究』(朝日新聞出版、2020)

クリッピングから 毎日新聞2020年12月5日朝刊 「今週の本棚」『池田大作研究ー世界宗教への道を追う』 佐藤優著(朝日新聞出版・2420円) 池田大作研究 世界宗教への道を追う作者:佐藤 優発売日: 2020/10/30メディア: 単行本 橋爪大三郎が佐藤優の新刊『池田…

池上彰/佐藤優『宗教の現在地—資本主義、暴力、生命、国家』(角川新書、2020)

本書は2017年から2018年にかけて角川財団が主催した宗教シンポジウム(全3回) (朝日新聞社/KADOKAWA共催)から池上彰、佐藤優の対談を抜粋・再構成。 あらたに対談(2019年11月)を一本付け加え、編集した(構成:佐藤美奈子)。 池上彰/佐藤優『宗教の…

古谷田奈月『神前酔狂宴』(河出書房新社、2019)

浜野と梶は幡ヶ谷にある派遣事務所カサギスタッフで面接を受けていた。 「時給1200円〜」につられて二人は千駄ヶ谷の高堂神社併設の披露宴会場 高堂会館で働き始めることになる。 二人とも神のことなどどうでもよくて、金オンリーの動機だ。 やがて、もう一…

古谷田奈月『神前酔狂宴』(河出書房新社、2019)

クリッピングから 朝日新聞2019年8月1日夕刊 「虚飾」に尽くす快感と危うさ 古谷田奈月さん「神前酔狂宴」 婚礼、軍神、国家。 厳かな言葉は、小説を読むとひっくり返る。 古谷田(こやた)奈月さんの『神前酔狂宴(しんぜんすいきょうえん)』 (河出書房新…

小室直樹/山本七平『日本教の社会学』(ビジネス社、2016/講談社、1981)

「戦後日本は民主主義国家ではない」と言われたら、 「何を言っているんだろう」と思うだろう。 さらに「戦前日本は軍国主義国家ではない」と続けられたら、どうだろう。 小室直樹/山本七平『日本教の社会学—戦後日本は民主主義国家にあらず』 (ビジネス社…

紀伊國屋書店で、文庫三冊

西新橋M歯科で3カ月に一度の定期検査、歯石クリーニングを終え、 新宿・紀伊國屋書店本店に向かう。 2F文庫コーナーを覗くのだ。 米原万里さんの妹ユリさんが書いた『姉・米原万里』が 文春文庫の新刊で出ていた。 米原万里さんの小説、書評、エッセイはとて…

『宗教と生命(いのち)』(KADOKAWA、2018)

勤務先から自宅に帰る路線駅にあるA図書館に寄る。 『宗教と生命(いのち)—激動する世界と宗教』 (KADOKAWA、2018)を借りてきた。 宗教と生命 激動する世界と宗教 (角川学芸出版単行本)作者: 池上彰,佐藤優,松岡正剛,安藤泰至,山川宏出版社/メーカー: KAD…

ヨゼフ・ルクル・フロマートカ『宗教改革から明日へ』(平凡社、2017)

同志社講座2018「宗教改革とは何か?」(佐藤優講師) の教科書に指定された。 今年もなかなか手強い。 三回通読しないと腹落ちしないだろうな。 ヨゼフ・ルクル・フロマートカ/平野清美訳、佐藤優監訳 『宗教改革から明日へ—近代・民族の誕生とプロテスタ…

戦争勃発の危険をはらむ中東の三日月地帯

スクラップブックから 朝日新聞グローブ 2018年9月2日号 「中東の新しい地図」 激しく動く中東について 知識を更新するのに役立つ、力の入った特集だ。 浮かび上がる「イランの弧」 三日月地帯 特派員をしていたドバイから4年前に帰国した私は、 最近の中東…

25%の福音派が米国大統領を動かす

佐藤優講師の同志社神学講座に通って勉強していると 自然とこんな記事に目が行くようになる。 スクラップブックから 朝日新聞2018年7月30日朝刊 福音派牧師 トルコが長期拘束 トランプ氏、制裁予告 エルドアン氏は反発 トルコでテロ組織支援などの疑いで長期…

他者と共存できるほどに「いい加減」でいる

スクラップブックから 朝日新聞2018年7月10日朝刊 寄稿 高村薫(作家) 精神世界 無関心な私たち オウム事件 言葉にする努力を放棄 7月6日、教団・オウム真理教の元教祖松本智津夫ほか 6名の幹部の死刑が執行された。 しかしながら、どんなに異様でも、 オウ…

中村文則『R帝国』(中央公論新社、2017)

安倍政権を支持する讀賣新聞夕刊に2016〜17年連載。 中村が描く未来社会には 昨今の日本政府を彷彿とさせる場面も出てくる。 この作品を讀賣グループ傘下で出版できる日本の方が、 言論の自由の点ではR帝国よりはだいぶましなのだろう。 中村文則『R帝国』(…

同志社講座18春「宗教改革とは何か?」(佐藤優講師/全10回)

同志社講座2018年春学期が開講です。 今年度も佐藤優講師「宗教改革とは何か?」(全10回)に 申し込みました。 100名の定員はほぼ満席埋まったようです。 今期から京都の同志社キャンパスと映像をつなぎ、 神学部学生4名がTA(ティーチング・アシスタント)…

木村彰一『古代教会スラブ語入門』(白水社、1985/復刊2003)その2

古代教会スラブ語はすべてのスラブ文語中、最古。 一部が10世紀、大部分が11世紀に主として ブルガリア地方とマケドニア地方で作られたと推定される。 木村彰一『古代教会スラブ語入門』(白水社、1985/復刊2003) を拾い読みする。 「まえがき」にこうある…

宮下奈都『誰かが足りない』(双葉社、2011)

その街には「ハライ」という名の 小さなレストランがある。 親しい人と一緒に何か美味しい物を食べようと思ったとき、 街に住む人はこの店を思い出し、予約する。 6組の人たちが「ハライ」のテーブルを 10月31日午後6時に予約するまでの6編の物語。 宮下奈都…

同志社講座「神学的思考とは何か?」(通年全10回)修了

同志社講座17春学期/佐藤優講師「神学的思考とは何か?」 (通年全10回:17年5月〜18年2月)、本日で修了。 2015年5月から「ナショナリズムと国家1/2」 「キリスト教とナショナリズム1/2」に続いて丸3年、 全30回、皆勤賞で通った。 なぜ私は生きているか―J…

藤代泰三『キリスト教史』(1989初版/2017講談社学術文庫)

佐藤優さんの同志社大学神学部時代の恩師のひとり、 藤代泰三先生の『キリスト教史』が 講談社学術文庫で復刊した。 佐藤さんが力のこもった解説を書いている。 メルマガ「佐藤優直伝・インテリジェンスの教室」読者に その解説を号外として送ってくれた。 …

求む、巫女さん(正社員)、未経験者可

スクラップブックから。 讀賣新聞2017年12月4日朝刊 富岡八幡宮の求人広告 正 巫女さん 経験のない方もご安心ください 親切に指導致します!! 給与▷固定給18万円〜 仕事▷式典事務 資格▷高卒以上22歳位までの女性 時間▷月7日 待遇▷昇給年1回、賞与年3回 固定給…

「運慶」@東京国立博物館(上野)

ずいぶん前から観ておきたいと思い、 ようやく実現にこぎつけた。 上野・国立博物館特別展示「運慶」を観に行く。 駅ビルの安売りチケットショップEで 前売り券が2枚だけ出ていて、一般1,600円が1,400円。 200円の差額でもうれしいね。 (前日までは1,550円…

ヨゼフ・ルクル・フロマートカ『人間への途上にある福音』(2014)

どうもキリスト教は肌になじまず、 神学の本を読んでもなかなかピンとこない。 同志社大学・佐藤優通年講座「神学的思考とは何か?」教科書 ヨゼフ・ルクル・フロマートカ 『人間への途上にある福音—キリスト教信仰論』 (平野清美訳/佐藤優監訳)(新教出版…

連続シンポジウム第2回「宗教と暴力」(有楽町朝日ホール)

連続シンポジウム(全3回) 「激動する世界と宗教」—私たちの現在地— 第2回「宗教と暴力」を聴きに有楽町朝日ホールに出掛けた。 松岡正剛、池上彰、佐藤彰。 いまこれだけの論客を揃えて、このテーマで、 4時間(休憩除く)のシンポジウムを3,000円では聴け…

いのちが私をいきている

きょうのスクラップブックから。 朝日新聞2017年9月22日 折々のことば(鷲田清一) 今、いのちがあなたを生きている (真宗大谷派東本願寺) 私が自らのいのちを生きるのではなく、 いのちが私を生きていると考えているよう呼びかけた。 (中略) (友人の言…

サマリー「宗教と資本主義・国家」

スクラップブックから。 朝日新聞2017年8月29日朝刊。 8月19日(土)に開催された宗教シンポジウム第1回 「宗教と資本主義・国家」サマリーを掲載(朝日新聞共催)。 正味4時間に渡った3部構成の内容を手際よく再編集した。 いま600人の観客を呼べる力がある…

シンポジウム「宗教と資本主義・国家」

今週は宗教に関するシンポジウムに縁のある週だった。 メルマガ「佐藤優直伝・インテリジェンスの教室」で開催を知り、 申し込んでおいた。 角川財団主催、朝日新聞/KADOKAWA共催連続シンポジウム(全3回) 「激動する世界と宗教—私たちの現在地」聴講のた…

東工大シンポジウム「現代の社会と宗教1995〜2017」

テーマ、池上彰さん、 加えて東工大キャンパスに惹かれて大岡山に向かった。 同校リベラルアーツ研究教育院主催、 平凡社共催公開シンポジウム 「現代の社会と宗教1995〜2017」を聴講する。 250名収容のレクチャーシアターがあっという間に満員になり、 雨の…

廣岡正久『ロシア正教の千年—聖と俗のはざまで』(1993)

無神論を標榜していたソ連で ロシア正教が生き延びたのはなぜか。 プーチン政権下で宗教はどんな位置づけか。 定期購読しているメルマガ 「佐藤優直伝・インテリジェンスの教室」では 購読者のすべての質問(特定の個人・組織・国家への誹謗中傷を除く)に …

トランプ大統領メッセージ解読競争

トランプ米国大統領の意向を解読する競争で メディアの実力が推し量れる。 もっとも大統領選予測では ロサンゼルス・タイムスなど一二の例外を除けば ほぼ全世界のメディアが外したことを忘れてはならない。 朝日新聞朝刊連載「池上彰の新聞ななめ読み」。 ト…

キリスト教はなぜ2,000年間信仰されているのか

17時30分のチャイムがなったら、 疾風の如く退社。 月に一度、京橋に向かいます。 同志社講座2016年秋学期、佐藤優講師の 「キリスト教とナショナリズム2」第3回(全5回)です。 講義は90分ですが、予習復習をすることで 理解の深まりが違います。 人間はケ…