日本/日本人

半藤一利/加藤陽子/保阪正康 [編著] 『太平洋戦争への道 1931-1941』(NHK出版新書、2021)

4年前放送された1時間50分のラジオ番組が 一冊の新書にまとまった。 半藤一利/加藤陽子/保阪正康 [編著] 『太平洋戦争への道 1931-1941』(NHK出版新書、2021)を読む。 太平洋戦争への道 1931-1941 (NHK出版新書)作者:半藤 一利,加藤 陽子,保阪 正康N…

池上彰『これが「日本の民主主義」!』(集英社文庫、2021)

書名を最初見たとき、「なんだか平凡だな」と思った。 日本の民主主義にカッコが付いているのが大事だった! 池上彰『これが「日本の民主主義」!』(集英社文庫、2021)を読む。 これが「日本の民主主義」! (集英社文庫)作者:池上 彰発売日: 2021/02/19メデ…

佐藤優/斎藤環『反知性主義とファシズム』(金曜日、2015)

ここまで言っちゃっていいのかな、 と時々ハラハラしながら頁を繰っていた。 佐藤優/斎藤環『反知性主義とファシズム』(金曜日、2015)を読む。 反知性主義とファシズム作者:佐藤 優,斎藤 環発売日: 2015/05/21メディア: 単行本(ソフトカバー) 「おわり…

初沢亜利『東京、コロナ禍。』(柏書房、2020)

バグダッド(『Baghdad2003』)や 平壌、その近郊(『隣人。38度線の北』)を撮影してきた初沢亜利が コロナ禍の東京をどう見たのか、気になった。 初沢亜利『東京、コロナ禍』(柏書房、2020)を眺める。 東京、コロナ禍。発売日: 2020/07/22メディア: 単行…

お手本なしで生きていく精神はまねできなかった(長谷川宏)

クリッピングから 毎日新聞2020年8月25日朝刊 そこが聞きたい ヘーゲルと現代日本 哲学者 長谷川宏氏 難解と敬遠されがちなヘーゲルの著作を 理解しやすい日本語に翻訳した仕事でこの方の存在を知った。 コロナ禍で右往左往しがちな今、傾聴に値するインタビ…

カザフスタンに帰って行った日本人

クリッピングから 東京新聞2020年6月19日朝刊 阿彦哲郎さん死去 元カザフ抑留者 この方のことは存じ上げないが、 訃報を読み、どんな人生を過ごしたのか気になった。 第二次大戦後に旧ソ連カザフスタンに抑留され、 現地で暮らしてきた阿彦哲郎(あひこてつ…

松岡正剛『千夜千冊エディション 大アジア』(角川ソフィア文庫、2020)

2000年2月、中谷宇吉郎『雪』で第一夜が始まった 前人未踏の読書人のためのウェブ「松岡正剛千夜千冊」(6/11現在1,744夜まで掲載)。 2006年10月に1,144冊を収めた全8巻(求龍堂)が刊行。 (6/30まで「生活応援フェア」で半額で購入できる。お見逃しなく)…

無名の日本人の偉さは勤勉と工夫にある(中井久夫)

クリッピングから 朝日新聞2019年6月21日朝刊 折々のことば 鷲田清一 (第1498回) 日本では有名な人はたいしたことがない。 無名の人が偉いのだ。 中井久夫 その偉さは「勤勉と工夫」にあると精神科医は言う。 なかでも「既存のものをあまり目立って変えな…

小室直樹『奇蹟の今上天皇』(PHP研究所、1985)

社会学者・橋爪大三郎が『小室直樹の世界—社会科学の復興をめざして』 (ミネルヴァ書房、2013)に書いている。 橋爪は小室の愛弟子のひとりである。 小室博士の関心を惹きつけた人物が、戦後日本に三人いる。 昭和天皇、田中角栄、そして三島由紀夫である。…

小室直樹/山本七平『日本教の社会学』(ビジネス社、2016/講談社、1981)

「戦後日本は民主主義国家ではない」と言われたら、 「何を言っているんだろう」と思うだろう。 さらに「戦前日本は軍国主義国家ではない」と続けられたら、どうだろう。 小室直樹/山本七平『日本教の社会学—戦後日本は民主主義国家にあらず』 (ビジネス社…

ボクたちって、生産性の低いものが好きですねー

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月15日夕刊 地球防衛軍のヒトビト しりあがり寿 職人がこだわりで作りあげた 手づくりの味 自ら打った手打ちの麺と 3日かけて仕込んだスープでなんと750円!! そこに貴重な昼休みをつぶして 行列するボクたち… 「ボク…

小室直樹『危機の構造ー日本社会崩壊のモデル』(ダイヤモンド社、1976)

日本の狭量なアカデミアが小室直樹の才能を受け入れなかったのは 学者小室にとっては不運なことだったかもしれない。 けれども小室ゼミ門下生、一般書読者にとっては 小室学の成果を分けてもらえたことが何とも幸運だったと思いたい。 小室直樹『危機の構造—…

小室直樹解説・山本七平『勤勉の哲学』(PHP文庫、1984 )

『小室直樹の世界—社会科学の復興をめざして』 (ミネルヴァ書房、2013)で編著者・橋爪大三郎が書いていた。 『勤勉の哲学』(引用者注:山本七平著)は1979年、 PHP研究所から出版され、その後PHP文庫に、1984年に収められた。 小室直樹博士はその解説の執…