スクラップブックから
讀賣新聞2019年5月23日朝刊
折々のことば 鷲田清一(1471)
がまださない時間をじぶんで、つくる
それが、がまだすためのポイントです
益城(ましき)町・交流情報センターの貼り紙
熊本地震後、県内でもとくに被害の大きかった益城町は、
住民にこう呼びかけた。
「がまだす」とは頑張ること。
支援者はいずれ減ってゆくが、
復興にともなう困難は逆に増えてゆく。
道のりは長い。
過緊張のままだと心の糸が切れる。
だからうまく肩の力を抜いてと。
被災地を取材した読売新聞記者・岩永芳人の
『やおいかん熊本地震』から。
「やおいかん」は「たいへんだ」の意。
がまだす、がまださない。
地方の言葉は力がありますね。
標準語に直してしまうと、
ここまでの力は出ないな。
僕たちも日々がまだしすぎずに、
がまだしたいもんだね。
- 作者: 岩永芳人
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