6カ月に一度、渋谷にあるK眼科でH先生に
緑内障の進行について検査をしてもらう。
先生は広尾のN病院を定年退職してからK眼科に勤務するようになり、
僕も診察を受けるために通うようになった。
この日先生に急用が入り、I先生に代診をしてもらった。
特に病状に目立った進行はなく、
これまで通り点眼薬で眼圧を制御する治療法を続けることになった。
次回の検査・診察は6カ月後の11月だ。
少し時間ができたので書店を覗いてみようと思ったが、
スクランブル交差点周辺は大混雑。
いつも通り若者たちと観光客の外国人でごった返していて
落ち着かない。
スマートフォンで調べると
東急本店7FにMARUZEN &ジュンク堂書店が入っていて、
この界隈で最大面積の本屋であることが分かった。
その書店だけを目当てに人混みを縫って歩いた。
いい本屋だった。
探している本があったので書店員に訊くと、
どの人も(すべて女性)店内をよく把握していて
すぐに回答が返ってくる。
池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」 (集英社文庫)
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/05/17
- メディア: 文庫
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なかなかよい)
この日発売で書棚に見当たらなかった
池上彰『池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」』
(集英社文庫、2019)をどこかから持ってきてくれた。
ホーム社(集英社のグループ会社)から
2009年に出た単行本を図書館で借りたことがあった。
その頃集中的に勉強していた「資本論」の理解にとても役立ついい本だった。
文庫が出ると聞いたので、手にしてみたかったのだ。
さすがは池上さん、10年前の著書をそのまま出すのでなく、
加筆して文庫にしていた。
これなら手に入れる価値がある。
「はじめに〜『資本論』の再評価」から引用する。
少しでも豊かな暮らしをしたいと残業を続けているうちに
過労死してしまう人も出て、
政府が「働き方改革」と言い出しました。
なんだかおかしい。
これが資本主義というものだろうか。
資本主義は豊かさをもたらした一方で、
非人間的な社会もまた生み出しているのではないか。
(p.9)
駅までの帰り道、
ドトールに寄ってエスプレッソS(220円)を頼んだ。
きょう購入した三冊をパラパラ眺める。
自分が好きになれる場所が一箇所でも見つかると、
愛想なく見えた街が少し身近になってくるようだ。
もともと渋谷は小中学校時代に過ごした地元だったんだけどな。
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: ホーム社
- 発売日: 2009/06/26
- メディア: 単行本
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授業形式で解説してまとめた一冊。とてもわかりやすい。)