年の瀬に寄り道している


年の瀬になると
なじみの店にひとわたり寄りたくなる。
犬が電柱におしっこをかけて
縄張りを確認するようなものか。



四ッ谷・鈴傳スタンディングルームに寄る。
いつも店を切り盛りしている
ちょっと辛口のおばちゃんの姿が見えない。
気になる。
タイミングを見計らって
相棒のおばちゃんに尋ねる。
体調を崩して入院している。
もう立ち仕事には復帰できないくらい悪いらしい。
それ以上様子を聞くのもはばかられる。



この日は友人Mさんの会社社員Yさんの訃報が届いた。
49歳。しかもクリスマスイブの夜中に。
残された家族の悲しみはいかばかりだろう。
喪主はご夫人だがお子さんはいたのか。
あたりまえのように年を越すことが
あたりまえでないと知る。
弔電を打つ。合掌。