町内会の秋祭りを手伝う



秋祭り。
町内会に心ばかりの御神酒代を寄付するようになって数年になる。
地元の顔役のひとり、酒屋のSさんに声をかけられ、
反省会と称する「鉢洗い」にも顔を出すようになった。



今年は御輿をかつぐ人たちに酒食を出す手伝いをした。
この町内はご婦人連の結束が堅い。
おむすび、けんちん汁、唐揚げ、ウインナー、おでん風煮物、卵焼き、
冷や奴、大根漬け物などを仮設テーブルにズラリ用意して振る舞う。
ビール、ジュース、お茶も豊富に揃っている。
トイレやゴミ箱の準備も万全だ。



やがて時分時に百人近い人が現れ、
いなごの大群のように料理を食い尽くし、
飲み物を飲み尽くしていった。
ここ数年に比べると今年は人出が多いようだ。
参加者のひとりとしてブラブラしているのと、
酒や料理をふるまう側にいるのとでは
あたりの景色が一変したかのようだ。



誰かの指示を待つのでなく、
誰かに指示してすませるのでなく、
自分でやれることを見つけてまず身体を動かし声を掛け合う。
はえらそうなことは言えないが、
きっとそのあたりの呼吸が
ボランティアに必要な基本姿勢なのだろう。
ふと東北の被災地の日々の暮らしを思う。


一行を送り出し、後片付けをし、
集会所でご婦人たち手作りの総菜をつまみながらビールを飲んだ。
中途からよく晴れた日になったから、
裏方はみんなノドが渇いていたのだ。