二丁目の夕日と哲学者

この頃はいつもデジタルカメラ
持ち歩いているのでふと気になると
写真におさめるのが習慣になった。
俳人が五七五で自然や気持ちを切り取るように
シャッターでその瞬間を記録することは面白い。
空模様は一瞬のうちに変化し二度と戻ってこない。
きょうこの日、このひと時は
一瞬であり永遠である。
写真を撮るために止めたママチャリの後ろのカゴには
洗濯の終わった衣服がおさまり生活感まるだしである。
僕が一瞬、詩人になり哲学者になったことに誰も気づかない。
さぁ、家に帰れば今度は夕食の準備だ。
詩人は野菜をゆで、哲学者は魚を焼き
夕餉に備える。