ベルリンスクール入門(その5)

きょうは具体的にカリキュラムを紹介してみる。
ベルリンスクールがどんなものか少しは想像できるだろう。


第1日 午前(9:00-13:00)
「ウェルカム&オープニングセッション」
マイケル・コンラッド、ピエール・カッセ、
 ジョン・へガティ、アンドレアス・ヴィーレ
 アンドレ・ミダニ、ロジャー・ハッチウェル)

    
    ジョン・へガティはBBH会長、
    ロジャー・ハッチウェルは
    カンヌ国際広告祭の元プレジデント
    カンヌの権利を100億円で売って大金持ち

    
午後(14:00-17:30)
「リーダーシップ 課題と挑戦」
(ピエール・カッセ、アンドレ・ミダニ)
     
    
    ピエールのテキストブックは
    「フラット化する世界」(トーマス・フリードマン
    もちろん原書 これを読むのも宿題になった

    
夜 歓迎ディナー
    
    ドイツADC、シュタインバイス大学などからゲストを
    招いて歓迎ディナー


第2日 終日(9:00-17:30)
「知識の創造 グループによる知識の共有と移動」
(エリザベス・ランク)


第3日 終日(9:00-17:30)
「概観 経済学」(スチュアート・ディクソン)


    二日間で膨大な経済学からエッセンスを学ぶ
    デビアスiTunesストア、味の素パルスイートなどの
    ケーススタディ


第4日 終日(9:00-17:30)
「概観 経済学」(スチュアート・ディクソン)


第5日 終日(9:00-17:30)
「クリエイティブのロールモデルから学ぶ」
マイケル・コンラッド、トニー・セガーラ)


第6日 終日(9:00-17:30)
「リーダー・オン・ステージ I」
 (トム・シュトロンベルグ)


    リーダーのための言語的・身体的トレーニン


夜 演劇鑑賞

    
    旧東ドイツに新築された劇場で男性4人による
    現代演劇を鑑賞


ここまででモジュール1の14日間の最初の6日間である。
まだ半分までいっていない。8日間残っている。
土曜だろうが日曜だろうが、
どこかの国の祝日だろうがクラスはある。


17:30にクラスは終わるから
後はビールでも飲めばいいじゃないか
と油断してはいけない。
毎日、読むだけでたっぷり3時間はかかる英文資料を渡され、
翌日は資料を読んできた前提で議論が始まる。
読んでなければ議論にはついていけないし
ついていけなくても質問が矢のように飛んでくるので
ぼんやりしているヒマはない。
知のアスリートになった気分であるが、
そうそう頭も身体も口もついていくものではない。


こんなに勉強したのは我が生涯、
高校受験と大学受験の直前三ヶ月のとき以来だろう。
休憩時間も9カ国の国籍のクラスメート、
数えきれないほどの数の国籍の教授たちと
英語でおしゃべりするのだから
心から休める時間は寝ているときだけだ。
そして、あっという間に朝が来る。


写真はあるモジュールでもらった教材。
この他に日々もらう資料があり、
とても持ち歩けないくらいの重さになる。
クラスでは参考文献が何冊となく紹介される。
いったい、いつ読めばいいんだ?
一日は24時間しかないことを、
みんな忘れてるんじゃないのか?
それとも寝てないのか?