敗北した16人の君たちへ


いよいよ昼から13チームのプレゼンテーション。
24時間かけて考え作った中味を各チーム2名が3分間で説明する。
審査員はスピーカーを務めた僕たち5名。
全部終了して審査チームで1時間のディスカッション。
本選に進出する5チームのショートリストを決定する。
どんなに頑張っても残りの8チームは本選には出られない。
発表後には歓喜、失望で部屋が満たされる。



  (チーム広州:どうして3分があっという間に過ぎちゃうの?)


本選に出られなかった8チーム16名の若者に
僕はメッセージしたい。
大人たちの中途半端な慰めなどに耳を貸さず、
静かにきちんと敗北を受け止めてほしい。
それが楽ではないことを僕はよく知っている。
僕もなんべんもなんべんも敗北を体験してきたからだ。
言い訳や慰めはいったん敗北を薄めてくれるけれど、
せっかくの敗北から得るものを同時に薄める。
それはあまりにもったいないことだ。



  (チーム東京:「英語は自信がない」なんてもう言ってる余裕もない!)


きょう敗北を受け止めることだけが
明日の勝利に続く細い道だ。
君たちは確かに頑張ったが、
君たちより頑張った仲間がいたのだ。
そのことを受け止めてほしい。



  (チームムンバイ:本番に限ってなぜか機材トラブルが起きる……トホホ)


幸いこのワークショップでは
参加した全員が全チームのプレゼンテーションを見ることができる。
敗北の痛みとともに学ぶことこそ、
この旅で持ち帰れる最大の収穫であることを
君はいつかきっと知るだろうと僕は確信している。


本選出場を決めた5チームは、
全メンバーを代表する心意気で
金曜日のステージで観客に堂々と発表してほしい。