私塾のすすめ

齋藤孝梅田望夫
私塾のすすめーここから創造が生まれる」、
発売日に買って、さっそく読む。
タイトルにある「私塾」というのが
自分にどんぴしゃりのテーマであった。
大人たちがインターネットを活用して
自分が一番追求している分野について
オープンな私塾を開くようになれば
日本の閉塞感が変わるかもしれないとする
二人の問題意識に僕は共鳴する。

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

会社で「世界クリエーティブ塾(セカクリ)」を主宰して
二年半になる。
毎週一回90分、半年開講して半年休むペースだ。
学びたい人が集まり、
誰に強制されることもなく学ぶのが
そもそもこの塾の趣旨だから
僕の「私塾」願望が
ひとつのカタチになったものと言えなくもない。
これからはインターネットと本を組み合わせれば
これまでなかった私塾を作れるかもしれない。
そこから時代を変える
個と集団の創造性を生み出せるかもしれない。
タフでなければ
日本の閉塞感を突破することはできないが、
そうした可能性にこれからの時間を使う道もあると
この本は挑発してくれる。
僕たち大人には、
次の世代に希望あるメッセージを発信する義務がある。
けれどそれには口先だけでなく
自分自身が自分の選んだ「けものみち」を歩いていないと
全身からオーラが出てこない。
考えさせられる本である。