カンヌに慣れる土曜日

同僚二人を連れて
カンヌのウォーミングアップ。
登録が午後からなので
それまでにこの街で10日間を暮らす
基本情報を共有しておく。
お惣菜通り。
カンヌは物価が高いし、
円を両替しても
ユーロ高で羽根が生えたように飛んでいく。
この通りで焼きたてのバゲットやらお惣菜を仕入れて
アパートメントで食べれば
経済的でかつ南フランスの食を満喫できることになる。
お惣菜通りには生活用品すべて揃えた
スーパーマーケットがあり地元の人たちが通う。
僕たちもここでシャンプー、水、塩、
トイレットペーパーなどを入手する。
広告祭の期間中、何度となく通うことになる。
お惣菜通りを越えれば
カンヌで最大の市場がある。
僕が大好きな場所だ。
野菜、果物、魚、チーズ、ハム、サラミ、タマゴ、
食生活を支える基本食材がここですべて手に入る。
今年一緒にやってきた同僚は二人とも女性なので目が輝く。
買い物心を刺激するスイッチが入ったようだ。
食材を買い、生活用品を買い、
それらを入れるカゴを買いいったんアパートメントに戻る。
彼女たちはこの後、香水の町グラースに国鉄で向かった。
僕は留守番することに決め、
のみの市を少し冷やかして、部屋に飾る花を買う。
きょうは朝からだいぶ歩いたのでソファで宵寝する。
目が覚めたらプログラムをパラパラと眺めて
見たいもの、聴きたいもの、
会って話したい人のことを考える。
こうして明日から始まる第55回カンヌ国際広告祭
身も心も備えるのだ。