開店記念、ワンコインパスタ

西新橋・食事情シリーズ(その12)。
西新橋一丁目のブロックに限定して
朝な夕な、食の文化人類学フィールドワークを続けている。
このブロックの飲食店は少なく見積もって
7,80軒くらいかと予測していたが、
どうも100軒は軽く越すようである。
既に4,50軒は踏破したが、
まだ半分ほどしか探索できていない実感があるのだ。
西新橋はまことに深い。
しかも、こうして探索している間にも
新しい店や、新装した店、移転した店が次々オープンするから
僕の仕事は増えるばかりである。
きょうは、開店間もない「虎ノ門パスタ」。
ずいぶん伝統ある店らしいが、支店か。
オープン記念に10日間ほど三種類のパスタを500円で出す。
普段は一口コロッケと野菜スープを付けて
1,100円から1,200円で出しているメニューだ。
当然のように引きも切らず客が入ってくる。
オープンキッチンでは三人のシェフが次々と注文をさばくが
それでも、頼んだ品が出てこないと文句を言う客がいる。
ウェイトレスは汗だくだ。
僕はペスカトーレ・バジリコを注文。
読みかけの本と眼鏡を持参しているから
多少待っても苦になるほどでない。
サイズはS、Mと二種類あって値段は変わらない。Mを注文。
アルデンテの具合がほどよく、
あさりや小海老などシーフードも惜しまず入っている。
500円なら出来過ぎだ。
が、副菜やスープが付くとは言え、
1,200円のメニューと考えるとどうだろう。
選択が豊富な西新橋で、もう一回来るだろうか。
開店記念の期間が終了してから店の実力が問われる。
僕もフィールドワーカーとしてその推移を見守っていきたい。