君はひとり、大人になればいい

  ひとの心を傷つけて
  喜ぶ心さびしき者に
  聞く耳はなかろうから、
  中傷された君に言う。
  蠅(はえ)たちの集まりでは、
  蝶も「キモイ」と
  陰口をたたかれるだろう。
  心ない者たちのうちにも
  自分と同じ美しさを探しつつ、
  君はひとり、
  大人になればいい。



朝刊コラム「編集手帳」を取り上げた
読売新聞の交通広告(額面)。
これを書いたのは新聞社のコラム氏か、
コピーライターか。
ボディコピーの文章まで読みたくなる広告はめったにないが、
これは一字一句、繰り返し読んでしまった。



いじめにあっている当事者の子どもたちに
この広告がどこまで届くのかは分からないが、
久しぶりに言葉の力を感じた広告だった。
いっそ全文にルビを振っておけば
小学校高学年の子どもにも読めたかもしれない。