夏休みの勢いでクシシュトフ・キェシロフスキ監督の代表作、
『トリコロール/青の愛』『トリコロール/白の愛』を続けて見た。
『トリコロール/赤の愛』を加えた
『トリコロール』三部作は監督最後の作品である。
(『トリコロール・コレクターズBOX』同梱チラシより引用)
ジュリエット・ビノシュ、ジュリー・デルビー、イレーヌ・ジャコブ。
三人の女優が「愛」をモチーフとした物語に挑む。
どの「愛」も決して甘くはなく、作りごとなのにとてもリアルだ。
コレクターズBOXに付いてくるインタビューを見ていると、
監督が映画の職人であることがよく分かる。
例えば、『トリコロール/青の愛』で
主人公がパリのカフェにいるシーン。
角砂糖の端をコーヒーにひたし染み込ませるアップショット。
普通の角砂糖なら染み込むまでに8秒。
けれど、監督は4秒から5秒が
観客の注意を引き付けられる限界と判断。
その条件を満たす角砂糖を探し回り実験し、
映像として定着させている。
映画は時間の芸術であるから、
数秒の違いで伝わる感情、生理がまったく変わってしまう。
『トリコロール』『デカローグ』『ふたりのベロニカ』など
監督の一連の作品は見直すたびに細部の発見があるだろう。
筋が分かったからおしまい、という作品とはまるで違う。
映画と対話する喜びが随所に隠されている。
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小生の今年の夏休みも
きょうの65回目の終戦記念日で終了。
あとはK先生によるバイオレゾナンスの治療を
我が三匹の猫(近頃はハエタロウも含む)にしていただき、
猫たちに残暑を乗り切る健康を保ってもらうだけである。
とても地味ですが、それが望みであり、
自分のペースでやらせてもらえたいい夏休みでありました。
みなさんの夏休みも素晴らしいものでありましたことを。
(もしこれからでしたら、そうありますように)
僕は明日から仕事が始まります。
まだまだ暑い日が続くでしょうね。
みなさんもご自愛ください。