12歳の初心

4月はNHK語学講座が始まる月である。
41年前、中学に入学したその日から
ラジオ「基礎英語」を聴き始めた。
以来、松本亨先生、杉田敏先生など
達人たちの教えを受けてきた。
会社に入って長い休み期間があったが、
8年前に再開した。
毎年3月のこの時期になると、
テキストブックが発売されるのが
なんとも楽しみ。
常連の先生、新進気鋭の先生が
今年はどんなテキストブックを
書いているか気になる。
語学は耳から覚えるといいと信じる僕は
語学講座もテレビよりラジオを高く評価している。
耳に集中することは言葉を覚えるのになによりよい。
NHKの講座は選び抜かれた先生たちが
いずれは単行本にまとめられるレベルの内容を執筆する。
時代が変わるにつれ、構成や内容に試行錯誤がある。
なにごとも日進月歩である。
いまはこうして教材が手に入り、
タイマー録音しどこでも携帯できる
ラジオ付きのMP3プレーヤーがある。
僕たちが自前で用意するのは動機と意志だけである。
僕が語学の勉強に使えるのは
一年で750-1000時間といったところ。
もし動機が見つからないなら、
この時間は他の目的に使った方が賢い。
僕は外国語を世界の窓として日々使い、
人間関係や思考の幅が広がり
本当に幸福だと思っている。
真新しいテキストブックを手にするだけで
12歳のわくわくした気持ちを思い出すことができる。