ブローラ30年、空を飛ぶ

僕が今度の出張でモルトクラブに買ってきたのは
ブローラ30年(2004年瓶詰)。
モルトクラブとは秘湯会副会長O氏を会長、
同居人を副会長とし、
シングルモルトウィスキーを
味わい楽しむクラブである。
僕はときどき貢ぎ物を買って帰ることで
見習い会員となっている。
ブローラは1819年に操業を開始し、
1983年にクローズした
北ハイランドの蒸留所である。
ウイスキー作家マイケル・ジャクソンの名著
モルトウイスキー・コンパニオン改訂版」(小学館)によれば
ハウススタイルは
「海草、スパイシー。マスタード&オイル」とある。
オフィシャルの30年ものとして第3世代に属し、
世界で3,000本限定のリリースである。
カスクストレングスで56.6度ある。
シャルル・ド・ゴールの免税店で
一番上の棚にひっそり並んでいるのを見つけ
これ幸いと一本持ち帰った。
インターネットで調べると
僕が空港の店で買ったのとほぼ同じ値段で
まだ入手できる店がある。さすがはネットの時代。
けれど、現物に出会わなければ
わざわざネットで調べて買うことはなかったろう。
こうした買い物は出会いが肝心である。
モルトクラブの面々がこのボトルの封を切るのは
はたしていつのことだろうか。
そのときには当然お相伴に預かるつもりで
僕のグラスも用意する。