「鶴乃湯」に50年通い続けた男


アカデミー賞外国映画賞受賞作品、
おくりびと』を観る。
耳慣れない職業、納棺師の物語である。


主人公の故郷、
山形の地元の銭湯「鶴乃湯」に50年通い続けた男、
職業は焼き場の職員を演ずる笹野高史がよかった。
なんと言ってもこの人は台詞の間が絶妙である。


  wikipedia:笹野高史
  wikipedia:鶴乃湯


おくりびと [DVD]

おくりびと [DVD]


余貴美子吉行和子らの女優たちが脇を固めることで
この作品は締まった仕上がりになった。
死はタブーであると同時に、どこか滑稽な一面がある。
緩急をつけた小山薫堂の脚本は
冒頭から最後まで飽きさせることがなかった。



アカデミー賞を獲得したからと言って、
作品の質が突然良くなる訳ではないが、
受賞をきっかけにこうした作品を観る機会ができたことが
一番の収穫であった。


制作者のみなさん、おめでとうございました。
選考者のみなさん、ありがとうございました。