あるケヤキの枯死


近所のケヤキが伐採された。
樹木医が診断し「枯死」と判断した。
倒木の恐れがあったのだ。



伐られた後を観察すると確かに三箇所ほど空洞らしきものがある。
ケヤキは自分が生きてきた時間を年輪でデザインしている。
穴が開いていたってテーブルには使えるのになぁと僕は思う。



僕がときどきおじゃまする十条「斉藤酒場」は
まさにケヤキのテーブルで、ひとつひとつカタチが違う。
客はその場に流れる昭和初期の時間を楽しみながら
めいめい盃を傾ける。