三連休は古本屋の親父


三連休は古本屋の親父である。
なにはともあれ勉強部屋の本の整理「小そうじ」である。
12年前に築数十年の住居を買い取り、
東北出身の頭領Fさんに改築を頼んだ。
そしてできあがったのが現在の我が家である。
「二階にあんまり重いもん載せると床が抜けるから
 気をつけるだよぉ」
と頭領に忠告されていたがそれでも本は日に日に増殖する。



読み終えた本や不用になった本は
一年に一二度まとめて奥只見の森の土地と交換してきた。
一坪トラストである。
したがって、もはや蔵書数を誇ることは決してないのだが、
そのときどきの関心のありようによって本が増殖していく。
その増殖具合は生きている証、
現役として仕事をしている証であるようにも思う。



一点ずつ埃や汚れを落とし内容を確認する。
買ってはみたもののとうとう読まずに
今後もたぶん読みそうにない本もある。
一度手放せば二度と手にできない本を処分するのは
やはり心のどこかでためらう。
連日の酷暑の中で僕の「小そうじ」が続く。