極私的ベスト2013・その他篇


書籍以外に2013年の収穫であった旅、スピーチ、
コラム、店などをひとつの袋にまとめてみました。
新年の座興にお楽しみください。
それぞれ「デジタルノート」初出記事にリンクしました。
ご興味がある向きは下線部をクリックしてください。



第1位 ベルリンスクール東京モジュール・レクチャー
"Communications in Japan After 3.11
- What We Could Not and What We Could" 8.3


イスタンブールで一緒だったマイケル・コンラッド学長の言葉に
ヒントをもらい、社の同僚Tさん、Nさんに資料収集を助けてもらった。
本番のレクチャー後のワークショップでは
同じく同僚でベルリンスクールに通うMさんの助力も得た。
2011年3月11日の東日本大震災原子力発電所爆発事故以降に
僕たち広告コミュニケーション業界ができなかったこと、できたことを
事例を紹介しながら三段階の時系列に整理してプレゼンテーションした。



幸い世界各国から集まった参加者から高い評価を得られ、
レクチャー後のワークショップも盛り上がりを見せた。
2013年に僕が作り上げたコンテンツではベストだったと自負する。


第2位 レバノンの旅ーMENA Crystal Awards審査 8.0



ベイルートに住む同僚Cさんから依頼され
初めての中東、初めてのレバノンを旅した。
中東・北アフリカの国際広告賞審査である。
2012年6月にレバノン訪問が一度決まったが、
社の事情で取り止めた。
僕にとってぜひ実現したい訪問だった。



審査を通じてアラブ世界の生活、文化、表現に
目を開かれる機会になった。
Cさんを2013年9月に日本に招待することもでき、
お互いの交流を深めたのも収穫だ。


第3位 イスタンブールの旅ー第6回The CUP審査 7.9


2012年にアジアパシフィックの国際広告祭AdFestで
審査委員長を務めた縁で、
AdFest代表として国際広告賞The CUPの審査、スピーチに出かけた。
イスタンブールも初訪問。
アジアとヨーロッパを結ぶイスラム圏の面白さを味わった。



The CUPはカンヌなどと異なり、
それぞれの文化、土地の価値観を最重視する国際広告賞。
4大地域国際広告賞を束ねている。



二人の事務局長が舞台裏で実に献身的に仕事をしている。
こうした人たちが僕たちに華々しい国際舞台を準備してくれるのだ。
イスタンブール市が全面的に支援している。



第3位 グローバル・アジェンダ・セミナー2013 7.9


社の規則で1月にライン職を外れた。
ここで楽をすると怠け者の僕はろくなことがない。
同居人が石倉洋子慶應大学院教授が主宰する
このセミナー告知制作の仕事をした。
それが縁で5月の連休中に英語で答える3問のエントリーシート
取り組み、32人の合格枠を突破。



   (石倉洋子先生。academyhills公式サイトより引用)


さまざまな業界で働き大学で学ぶ
30代、20代たちの仲間に飛び込んだ。
月一回の講義、個人課題、グループ課題、すべて英語で行う。
11月にグループプレゼンテーションを終え、卒業した。
石倉先生は僕のロールモデルの一人になった。


第5位 釜山への旅ーAdStars審査 7.8


釜山も初めて訪れた。
韓国発の地域国際広告賞AdStars審査に招かれた。
2012年に招待されていたが胆嚢摘出手術直後だったため辞退した。
事務局のみなさんが再度招待してくれたのだ。



釜山市、サムスンヒュンダイを始めとする
韓国を代表する企業の支援で広告祭として急成長している。
ここでも二人の大学教授が事務方として
献身的にこのフェスティバルを支えている。
こうした方たちと話し交流していると、
世界の肯定的な面を強化する動きに自分も力を使いたいと思う。



第6位 ピア・ラーニング "Connecting Dots in My Professional Life"
7.8


2011年度、12年度の二年間、
30代のメンバー各20人の研修のオブザーバー、ディレクターを務めた。
仲間同士で学び合うピア・ラーニングが研修の柱のひとつである。
二年間の総仕上げとして僕からみなさんへのピア・ラーニングを実施した。



僕は35年のキャリアのうち、
のべ約9年間、三つのグループ会社に出向した。
30代、40代、50代の三回で、
会社規模はそれぞれ50人、30人、250人である。
その三回の出向経験で学んだ現場でのレッスンをまとめ、
三つの点を一本の線で結んでみた。
スティーブ・ジョブズスタンフォード大学卒業式で話した
歴史的スピーチにヒントを得ている。
参加者の評判もよく、
僕にとって自分のキャリアをまとめるひとつの試みになった。


第6位 僕の英語勉強法ー英語とJoyの接点を見つける 7.8


海外在住の経験のない社員の英語勉強法シリーズに登場してほしいと
社の人事スタッフに依頼された。
グローバル戦略を推し進める社の意向に添うことと、
英語で悩んでいる同僚社員に具体的ヒントを差し上げるのが企画の狙いだ。



2時間ほどのインタビューの書きおこし原稿に
一から手を入れ直し、まとまった読み物として参考になるようにした。
どうせならこうした機会に決定版を作っておきたかったのだ。
担当者の許諾を得て、
社内サイト掲載後「デジタルノート」に4回に分けて掲載した。
英語学習に悩む方にひとつでもヒントになれば、と願う。


第9位 AdFestスピーチ "The Spirit Lives in the Place" 7.7


3月にイスタンブールで開催された国際広告賞The CUP審査に
アジア・AdFest代表として参加した。
まだ業界でもさほど浸透していないThe CUPのユニークさ、価値を
伝えるためにAdFestで時間をもらいスピーチした。



       (撮影: Karen Chan)


僕たちにイマジネーションを授けてくれる精霊たちは
その土地に棲んでいる。
その精霊たちと豊かな会話を交わして結実させた表現だけが
土地に暮らす人々の心に深く届く。
The CUPを創設したマイケル・コンラッドベルリンスクール学長の思いを、
僕の言葉で翻訳して会場のみなさんにお届けした。


第9位 銀座 ラージ・マハール 7.7


インド・ムンバイで活躍する同僚Pさんを3月に東京にお招きしたとき、
事務局Fさんが見つけてくれた銀座のインド料理店。
Pさんも久しぶりに味わう故郷の味に元気を取り戻していた。
僕もとても気に入り、以来、よく晴れた、1時間の昼休みが取れる日に
ランチを食べに通うようになった。




僕の定番はダル(豆のカレー)、焼きたてナン、
チャイまたはラッシーである。
この店の料理を食べると身体に力が戻ってくる。


次点 新橋 椿 7.6


一年あちらこちらで外食しても
何度も訪れたくなる店に出会えることはめったにない。
新橋駅ビル地下、和食の「椿」はそんな店だ。
日替わりで6種類の魚料理を出す。



刺身、焼き魚、煮魚。
それぞれに小鉢、フルーツが付いて800-900円。
ご主人は築地市場で仲買人を務めていた方だ。
仕入れに間違いはない。
小さな店だが、いつも繁盛している。
ときどき同僚を連れて行くが、
ほとんどの人はとても気に入ってくれる。


次点 『電通報』連載コラム「セカイメガネ」 7.6


業界を代表するメディア『電通報』に
1月からリレーコラムの連載を始めた。
世界各都市で活躍する僕の同僚クリエーティブ・ディレクターたちに
彼らの視点で発見したSomething Newを
1,000文字のコラムに書いてもらう。



執筆者の選定。
英語原稿の翻訳。
中国語原稿の日本語訳の修正。
これらすべてを自分で行う。
会社務めをしているからこそできる、贅沢なコラムである。
インターネットでどなたでもお読みいただける
ぜひ、ご愛読ください。



その他篇はまとまりもないまま、
各ジャンルをまたがってまとめてみました。
お正月の、手持ちぶさたな時間にでもお読みいただければ、
と思います。


2014年も「デジタルノート」をときどきご訪問ください。
日々書き続ける励みになります。
今年がみなさまにとって
心安らかな一年になりますように。