佐藤優講演「ウクライナ危機が日本に与える影響」


佐藤優講演会「激動する国際情勢と日本の進路
ウクライナ危機が日本に与える影響」を聴きに行く。
のっけからその風貌、低音の声で聴衆を魅了した。
僕はデビュー作『国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれて』以来、
佐藤の著作のファンである。
めったに講演をしない人なので一度は聴いてみたかった。


国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)


日本のメディアではちんぷんかんぷんだったウクライナ危機が、
佐藤の分析にかかると目ウロコである。
歴史、宗教、人間の欲望・軋轢などから読み解いてゆく。



人肉が街で売られるほど追い詰められた国は
近現代ではウクライナ以外にほとんどない。
そこからナチスヒットラーへの接近が生まれたという解説は見事だ。
1時間半があっという間だった。


文藝春秋が主催・東京広告協会の会員社であるため
この講演を実現できたと司会者の説明があった。
日本の出版社もなかなかやるじゃないか、とうれしくなった。


(文中敬称略)