飯島勲『政治の急所』(2014)


ときに歯に衣を着せない発言を聴いてみたい。
特に政治に関する新聞、テレビのニュースは
中立性を標榜しながら核心が分かりづらい。
ジャーナリストのオフレコ講演を聴くと
実に政治が分かりやすいことがある。
本末転倒だ。
取材した情報を出し惜しみせず、
自分が責任持つ担当メディアでこそ核心を突く報道をしてほしい。


政治の急所

政治の急所


飯島勲『政治の急所』を読む。
週刊文春連載「飯島勲の激辛インテリジェンス」加筆・修正もあるが、
第一章第二章の大半、終章は書き下ろし。
小泉政治の全面肯定、原発再稼働推進など
うかつに賛成しがたい論も多いが、
この人、ハッキリ物を言うのが面白い。
正義ぶった政治家の偽善発言など市井の人間は飽き飽きしている。



敵は多いだろうな、と思う。
「小泉とともに引退するのが秘書官として筋だろう」
安倍総理に請われて内閣参与など引き受けて晩節を汚す」
まぁ、僕もそんな気はするが、
他人が言う筋や晩節など関係あるまい。
自分の信念で発言する憎まれ役がいて、
政界に少し波風を立ててくれた方が事態を理解する役に立つ。
少数意見が存在できてこそ民主主義だと僕は思うのだ。


(文中敬称略)