「名著百選」、ブックファースト新宿店で開催中!


秋になると僕が毎年楽しみにしているのがこの企画。
ブックファースト新宿店が読書週間を中心に開催する「名著百選」だ。



2010年に同店開店二周年を記念して始まったイベントで
小冊子『名著百選』冒頭に手書き文字でこうある。全文を引用する。


  私たちは、本が大好きです。
       本を読むことが大好きです。
       本に触れることも
       本の匂いも、重みも、
       本に囲まれていることが大好きです。


  そして、皆さんが本と出会える場を
       つくることが大好きです。
  そんな私たちが、満2歳の誕生日に、 
       皆さんにお届けしようと考えたのが
       『名著百選』です。


  あえて、名著の定義に、こだわりませんでした。
  誰れもが(ママ)持っているかけがえのない一冊。
       心に残る一冊 決して手放せない一冊
       人に教えたくなる一冊 絶対教えたくない一冊
       何度も読み返す一冊 いっつも身近にある一冊
  そんな一冊一冊を私たちは「名著」と考えています。
  人それぞれ「名著」のとらえ方が異なることこそが
       本の持つ魅力だと考えています。


  選者の方々は、この2年間、ご一緒にお仕事を
  させていただいた方々です。
  このフェアを通して、皆さんがちょっとした驚きと感動と
  喜びに出会っていただけることを信じて—。


こうしていま引用していても
本を愛し、本を愛する人たちのために仕事をしている
書店の皆さんの気持ちがジ〜ンと伝わってくる。
いい文章だな。



イベント期間中に展示された「名著百選」のどれか一冊を購入すると
小冊子『名著百選』を先着1,000名にプレゼントしてくれる。
僕はこの小冊子が欲しくて毎年やってくる。
もらえないと困るから、秋になると開催時期を確認している。


「猫の目家計簿」教養娯楽費はごくごくわずかなので、
一番安い文庫本で、そのとき一番読みたい本を一冊買って引き上げる。
ここでゆっくりじっくり展示本を見ていると、
何冊買ってしまうか分からない危険地域なのだ!
さっさと引き上げなくちゃ!
(ずっと楽しみにしてきたのに矛盾してますね)



いただいた『名著百選』を持って
お隣のモード学園ビルにあるタリーズ・コーヒーショップに行く。
普段は倹約第一で喫茶店には行かないが、
きょうはカプチーノ・トールサイズ(410円)を奮発する。


座り心地のいい椅子で、
若い人たちのたくさん集まるこの店で、
『名著百選』、いま買ったばかりの文庫本をパラパラ拾い読みする。
ああ、なんて幸せ!
至福の時間。


僕が今年購入したのはこの二冊。


  ケネス・ブラウワー
  『宇宙船とカヌー』(山と渓谷社)1,080円
  酒井駒子さん(絵本作家)の一冊


宇宙船とカヌー (ヤマケイ文庫)

宇宙船とカヌー (ヤマケイ文庫)


  スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
  『ボタン穴から見た戦争』(岩波書店)1,252円
  富安陽子さん(童話作家)の一冊


ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)

ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)


文庫本も結構高くなったのでなかなか気楽には買えませんが、
どうしても読みたい本だったので思い切って二冊購入。
レジでいただいた今年の『名著百選』がこれ。



ずっと続けて欲しい企画なので
「毎年、楽しみにしています!」と忘れず書店員さんに声をかける。
お客の声を返しておくのが結構大事なんだ。


「名著百選」はブックファースト新宿店で
11月27日まで開催中。
ブックファースト」開店20周年を記念して
名企画が拡大しブックファースト11店で11月13日まで開催。
ご近所のお店を見つけてください。


小冊子『名著百選』は部数に限りがあるので、
欲しい方はお早めに!
のちのち、自分の読書ガイドとしても役立ちますよ。
下線部クリックで詳細ページに飛べます。



  (ズラリ7年分、勢揃い!『名著七百選』)


ああ、そうそう、ひとつだけスタッフに注文がありました。
巻末に付けていた索引、どういう訳か今年はなくなりました。
索引があってこそ、あとから役に立ちます。
今年は開催店舗拡大で手が回らなかったのかな?
来年はまた索引復活でお願いしますね〜!


(文中一部敬称略)