「ラスト魚卯の会」、コチと野ゼリ鍋


3月末で店じまいする「魚卯」を惜しんで、
「ラスト魚卯の会」を開くことにした。
例によって、近所に住む副会長がやってくる。
七輪で岩手の炭を熾し、火が充分起きたら備長炭を追加する。
前日から小宴準備に余念のない同居人謹製の
春らしい料理が並ぶ。
天豆。タラの芽。蕗味噌。菜の花お浸し。



赤貝刺身(山葵添え)、メインのコチ鍋が本日魚卯で仕入れた食材。
鍋には久々の野ゼリが加わった。
ビールで乾杯した後は、ハイボールが旨い。
飲みかけのオールド、角瓶、封切りの白角が空になってゆく。
氷とソーダは近所の清水屋酒店で買う。
この店も3月か4月には店じまい。
春がやってくるのに、なじみの店がしまいになって僕は哀しい。



こうした小店舗で働く人たちとのやりとりは、
価格だけでない価値があるのを僕は知っている。
みなさんの再就職、人生の次の舞台に
より多くの光が降り注ぐことを祈るのみだ。
店じまいまであと少し、普段通りにお付き合いしていきたい。



東日本大震災原子力発電所事故から6周年。
記憶をとどめ、日々自分にできることに励み、
世界が少しでも希望ある場所に変化するよう片隅で務めたい。