ライブドア/ソニー/山内ケンジ

大型連休前半(ゴールデンウィークと言わないんですね。
週をまたがっているからかな)は、
読みさしの本を読了したり、
久しぶりに芝居に出かけたり、
近所のレストランに出かけたり。
「人生は素晴らしい!」という気持ちになります。
いまは連休が終わる日がこわい。

読んだ本。
宮内亮治「虚構 堀江と私とライブドア」。
どんな出来事も当事者の書いたものが一番おもしろい。
宮内が、どこまでが経営活動で、どこからが犯罪か、
線を引きながら線を越えていく過程がよく分かる。
佐藤優国家の罠」を読んだときと同じく、
検察と国家権力の怖さについて考えさせられた。
堀江という人物の実像虚像の境目も
宮内の視線で見るとかなり焦点が合ってくる。
(堀江の言い分は報道でしか分からないが、
 宮内ほど正直に書くかどうかは疑問)

虚構 堀江と私とライブドア

虚構 堀江と私とライブドア

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

出井伸之「迷いと決断 ソニーと格闘した10年の記録」。
これほど毀誉褒貶の多い経営者は日本では珍しい。
ここのところソニーへの世間の風当たりが強い。
ぜひ元CEO自らの言い分を直接聴きたいと思った。
創業者とも違い、エンジニアとも違う出井が
「中興の祖」として10年間、経営の仕事に専念してきた
様子は分かった。
出井がCEOに就任する前後に
ソニーが歴史的危機を迎えていた様子も理解できた。
グローバル企業ソニーを出井自ら「怪物」と呼んでいるが、
その「怪物」は完全に復調したとは言いがたい。
その理由はなんなのか。
出井を引き継いだ経営者たちは、
今後どうやって「怪物」を手なずけていけばいいのか。
本書を読んでも依然として疑問は消えなかった。

そう言えば、前著「虚構」には
ライブドア経理幹部・熊谷が
ソニー買収を計画するくだりがある。

迷いと決断 (新潮新書)

迷いと決断 (新潮新書)

観た芝居。
山内ケンジ作・演出
「若い夫のすてきな微笑み」。
天才・山内の舞台を観たいと思っていたが、
ようやく実現した。
ありきたりのように見えた登場人物すべてがどこか狂っていて、
ハッピーエンドと言いながら笑えない。
山内の傑作CM「コンコルド」シリーズに
共通するものがあるね、と同居人と話した。

観劇後、同居人・友人と三人で
国立のバー「ヒース」に遠征したら
某広告会社の大物社長に出くわした。
国立住人である社長が「どうしてここに?」とびっくりしていた。

(文中敬称略)

写真は庭のプランターで育てているブロッコリー
つぼみができました。
でも、気の毒でとても食べることはできない。
観賞用。

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